swatanabe’s diary

ラノベ創作、ゲーム、アニメ、仕事の話など。仕事はwebメディアの仕組み作り・アライアンスなど。

転職エントリー vol.04 / 会社員に戻るか、フリーランスでいるか

仕事を変える時には、職種と所属を選ばなければならない。

職種は、まだ決めていない。現状これかなと思う仕事はあり、それに関する本を買うなど目処はつけているのだが、最終的にそこへ至るかは未定。とりあえず半年くらいは流動的にしておこうと思っている。

所属は、会社員かフリーランスかの二択だが、結論こちらは「会社員に戻る」で確定。フリーランスは今後もうやらないと思う。

 

フリーランスは楽だし楽しい。具体的には、

  • 自分のペースで働ける
  • ラジオや音楽を聞きながら仕事できる
  • 仕事場を選ばない、自由に場所を変えられる
  • いろんな会社と仕事できる
  • 通勤時間がほぼない
  • 職種をあっさり変えられる

ぱっと思いつくメリットは、こんなところだろうか。特に自分にとって「働きやすさ」に直結するメリットが多い (仕事中にラジオ聞けるとか、場所を変えられるとか)

ただ一方で、当然だがデメリットもある。

  • 確定申告が面倒くさい
  • 領収書などの経費管理が面倒くさい
  • 予実管理が面倒くさい
  • 営業かけるのが面倒くさい
  • 人の顔が見えない仕事が多い

パッと思いつくのは、こんなところ。あくまで筆者個人にとってのデメリットである点は、ご理解いただければ。

 

ここで大事なのは、どんなスタイルで働こうが、自分にとってのメリットとデメリットは必ず生じるということだ。だから大事なのは、その「程度」であり、特にデメリットが自分の受け入れられる、言い換えれば我慢できる水準に落ち着いているかが分水嶺となる。

 

この分水嶺には、2つの形がある。

  • メリットがデメリットを大きく上回っている
  • メリットに関係なく、デメリットが小さい

噛み砕くと、前者は「いいことたくさんあるから、多少のデメリットは我慢できる」状態、後者は「メリット少ないけど、嫌なこともほとんどない」状態だ。

このどちらが向いているかは、人による。

会社や仕事に多くを求めない人は後者だ。もともとメリットを求めていないから、純粋にデメリットの程度で見極めなければならない。一方、仕事を生きがいにしている人、ガッツリ稼ぎたい人などは、前者必須である。

余談だが、これは「どちらを選ぶべきかという問題」ではない。自分がどんな働き方をしたいかによって明確に定まる「答えがある問題」だ。多少なり新卒採用の仕事に携わり、また人材会社で働いた経験を踏まえる限り、会社や仕事選びで失敗する人は、この区別がついていないケースが多い。昔の自分がそうだったように。

 

閑話休題。

 

筆者は、前者のタイプである。

そう書くと疑問に感じる人も多いかもしれない。筆者は当ブログで何度か「仕事に興味はない」と言ってきたし、いまも全く興味がない。仕事ができるビジネスパーソンになりたいと思わないし、稼ぎたいとも思わない。極論だが、このさき一生アルバイトで定年を迎えてもかまわない。

実際、今回の転職にあたり、かねてから興味のあったオフィスビルの清掃アルバイトをやろうか、わりと本気で考えた (正直いまも少し考えている)

筆者は会社員時代、朝5〜6時に出社していた。そのためオフィスを掃除してくれているおじさん・おばさんと交流する機会がたくさんあった。皆さんすごく優しくて、面白くて、交流するのが楽しかった。

人材会社時代のおばさんは、仲良くなると、たまにおにぎりをくれた。家で作ってきてくれた、2個のおにぎり。コーヒーをおごってくれたことも数え切れない。一人暮らしといっていたので、たぶん当時の筆者 (手取り20万) より生活が苦しかったのではないかと思う。優しさとは何かを考えさせられた、いま思い出しても身に沁みる経験だ。

医療系ベンチャー時代のおじさんは、お笑い芸人みたいに剽軽で、英語が達者だった。たまに海外の知人と思しき相手と電話しているのを聞いたことがある。若い頃、いまでいうバックパッカーをやっていて、世界各国に知人がいるらしい。どこかの国の湖に浮いて寝ているおじさんの写真は、シュールで面白かった (どこかの塩湖?)。ほかにも当時の面白い話をたくさん聞かせてくれた。

こういう誰か (の心) を支えられる仕事に、昔から興味があった。小さい頃から人前に出るのが嫌で、いつも裏方として動いてきたし、そのほうが性にも合っている。1年後に選ぶ仕事は、たとえそれがなんであれ、この点だけはぶれないだろう。

 

話を戻そう。

そこまで仕事に興味がないのに、なぜ仕事にメリットを求めるのかというと、筆者にとって些細なデメリットが存在しないからだ。メリットがないと打ち消せないくらいデメリットが大きいと言い換えてもいい。

メリットやデメリットは、定数化したり波形を計測したりできるものではない。人によって感じ方が異なる。皆さんの会社でもそうだろう。同じデメリットを感じてはいても、それを「仕方ないか」で流せる人もいれば「もう無理」と会社を去る人もいるはずだ。

 

要は、フリーランスのデメリットは、筆者にとって「中和なしに許容できないほど大きい負担」なのだ。

正確にいえば、今のところはそうでもない=中和なしでも問題ない。ただ、いつか必ずそうなる確信がある。

 

特に大きいのが「人の顔が見えない仕事が多い」だ。

筆者は普段、一人で働いている。得意先の担当者やビジネスパートナーと「顔」を合わせる機会がほとんどない。

この「顔」が見えない関係性というのが、ことのほかきつい。

正確には「感情」を共有できないのがきつい。

 

これにはポジティブとネガティブの両面がある。

 

ポジティブな面での弊害は、たとえば、仕事が成功しても達成感がない。クライアントの社内では盛り上がっているのだろうが、筆者は自宅付近のコワーキングでその報告を聞いて「ありがとうございます!」とお礼を言われるだけだ。たまに打ち上げというか慰労会のようなものに呼ばれることもあるが、普段から顔を合わせていないので話は合わず、場違い感は否めない。

この点はもう少し掘り下げたいので、vol.05に譲ろうと思う (気が変わらなければ)

 

ネガティブな面での弊害は、コミュニケーションだ。顔が見えないと、どんな温度感なのか分からないので、予期せぬ形で心にチクリと来ることがある。このダメージが筆者にとっては意外と大きい。

この点については、以前に同じ悩みを抱えて最終的に休職まで追い込まれてしまった知人の話を紹介したので、そちらに譲ろうと思う。ご興味があれば、覗いていただけるとうれしい。

 

swatanabe.hatenablog.com

 

ただ、ここで問題が生じる。

筆者は仕事に興味がない。これは「仕事においてメリットだと感じることが少ない or ない」ことを意味する。つまりメリットでデメリットを打ち消せないのだ。

だから、これまでの会社・仕事選びは、とにかく苦労してきた。

それを解消できた初めての転職が、直近の医療系ベンチャーだった。転職活動のやり方をガラリと変えた=「やれること」ではなく「やりたいこと」基軸のスタイルに変えたのが功を奏した。

 

よく、仕事は「やりたいこと」ではなく「できること」を軸に選んだほうが良いといわれる。だが、それはあくまで「仕事に対して求めるものが多い人」に向いたスタイルだと思う。「やりたい」を犠牲にしても大丈夫な人の仕事選び術。筆者のように、もともとメンタルが豆腐な人がそれをやると、おそらく社会的に死ぬ道しかない。少なくとも筆者はそう考えている。

 

だからこそ、次の転職は「やりたいこと」を「やりたいところ」でできるように考えていくと決めている。