ふと思い出したので。
就活サイトの運営に携わっていたとき、多くの知人に就活や仕事の話を聞いたのですが、ベンチャーに入社した知人の多く(およそ8割)が3年以内に辞めており、ちょっと驚きました。
で。長く働いたあとの退職だと円満な感じで終わることが多いと思いますけど、3年以内だとその理由が実に種々雑多で面白かったので、気侭に列挙していきたいと思います(随時、追記するかも)
しかし、追加するたびに「周りに多いなぁ。3年離職」と思います。苦笑。
※最終更新:2024/10/28
※あくまで「3年以内にベンチャー企業を退職した知人に理由を尋ねた結果」をまとめただけです。ベンチャーによくある退職理由、大手にはないベンチャーならではの理由をまとめた記事ではありません。
- 1. 周りの社員が想像以上にモチベーションが低かった
- 2. 昇進の可能性が(まず)ない
- 3. 1年たって成長が止まった
- 4. 自分だけ損をしている気がしてきた
- 5. 社内が予想以上に整っていなかった
- 6. 仕事を丸投げされる
- 7. 社内の足並みがそろっていない
- 8. 声の大きい人が強い環境が嫌になった
- 9. 社長や上司からモラルが失われた
- 10. 社長の目が事業に向かなくなった
- 11. 理念が形骸化した
- 12. 以心伝心を強要された
- 13. 言っていることとやっていることが食い違っていた
- 14. 周りの忙しいアピールがウザくなった
- 15. 上司の叱り方が下手
- 16. 給料や待遇は改善せず、かわりにとにかく褒めてごまかす
- 17. 上のほうが偉そう・偉ぶっている
- 18. 外注先とのやりとりで疲れた
- 19. 当然のように、休日に連絡する / 仕事を投げる
- 20. 上司がこどもで嫌気が差した
- 21. ナチュラルに人を傷つける発言が多い
- 22. 上司の責任逃れが多い
- 23. 依頼を小出しにされてイライラした
- 24. 上司が報連相をしない
- 25. 報連相したことを上司が忘れた挙げ句、責任を押しつけてくる
- 26. 上司が余計なミーティングをやりたがる
- 27. 後出しが多い
- 28. 社長が全員を巻き込みたがる
- 29. 上司や社長から「忙しい」を理由に雑用を押しつけられる
- 30. 上司が事前に連絡なく勝手な(そして無駄な)ことをやる
- 31. ひどいクライアントしかいない
- 32. 二度手間・三度手間が多い
- 33. 給料が安い
- 34. 評価に信頼感がない
- 35. フィードバックに信頼感がない
- 36. 上司のやるやる詐欺がひどかった
- 37. マウント系の枕詞が多い
- 38. 人を育てる気がない
- 39. 上層部どうしの情報共有が杜撰過ぎる
- 40. 意見を潰す
- 41. 基本、自分のことしか考えていない
- 42. 余計な言動が多い
- 43.「分からない」を許容しない
- 44. 自分が分からないことは調べさせる
- 45. ホワイトじゃなくてやる気がないだけだった
- 46. 上司が人に厳しく自分に甘い
- 47. メンタリティに介入される(本人に悪気なし)
- 48. アドバイスが自分視点
- 余談
1. 周りの社員が想像以上にモチベーションが低かった
多くの知人から耳にしたのが、このフレーズ。コーポレートページには熱いことが書いてあっても、実際に入社してみると大半の社員にそれだけの熱量がなかったというケースです。
以前お世話になった上司が言っていたのですが、ベンチャー企業はとにかく人が採用できないそう。優秀な人を採用しようと思っても、まず無理。ですが、採用をかけないといけないくらい人手がない以上、誰かしら採用しないといけない。
普通に考えれば、よほど名のある人が起こしたベンチャーや恵まれた待遇でもない限り、優秀な人が進んで応募してくることは、まずないですよね・・・。
で。採用基準を泣く泣く妥協し、マッチングより人手不足解消を優先して採用。結果的にモチベーションの低い社員が増えていた、といった流れです。
余談ですが、2015年に起業したある知人は、最初に雇い入れた営業責任者に月給80万を支払っているとのことでした。入社直後から相応以上の利益を上げてくれているとのことだったので満足そうでした。
2. 昇進の可能性が(まず)ない
創業メンバーが多く残っているベンチャーを退職した知人から多く聞かれました。
理由を尋ねると、創業メンバーが現在、漏れなく要職を占めているからという答えが多かったです。おそらく「どうせ椅子が空くことはない」と感じるのでしょう。
ただこのケース、おそらく「新規事業や支社の立ち上げといった新たな展開がなさそう」など、ほかの理由が絡んでいる気もします。ポストが新設される可能性があれば、たぶん残るでしょうから。
あと創業メンバーの年齢も関係がある気がします。40〜50代だと、まず空かないだろうなと思いますが(その年で転職はまずしないでしょうし)、20〜30代なら、わりと空くんじゃないだろうかとも思います。
3. 1年たって成長が止まった
これも多かったです。1年かどうかは人それぞれでしたが。
あるベンチャーで人事を務めている知人から聴いたのですが、この理由の裏には以下のような背景があるのだとか。
まずベンチャー企業は大抵、優秀な人が採用できないため、そこまでモチベーションが高くない社員も多いのだそうです(1. の話)
すると何が起こるか。優秀な人から辞めていくそうです。
なぜか。優秀な人は周りの社員をあっという間に追い抜いてしまい、この会社にいる意味がないと感じてしまうんだとか。
「なんとかしないといけないんだけどね」と知人は言っていましたが、そう簡単に何とかできないから、どこも採用や離職に悩んでいるんでしょうね。
よほど小さい規模(社員数人程度)のベンチャー企業や、厳選採用を行っている企業でもないと、この課題の解決は厳しそうな気がします。
4. 自分だけ損をしている気がしてきた
これは 3. の話と関連していそうです。
周りより仕事ができれば、当然その人のところに仕事がたくさんきます。それを理不尽だと思い、会社に嫌気が差してしまう、そんなケースです。
ここに 2. とか絡んでくると、つまりキャリアアップの望みが薄いとなると、気持ちが退職へ振れるのもわかる気がします。
ただ、これには「待遇に満足できない」などの理由が絡んでいる気もします。「自分のほうが仕事量が多いのに、なぜ自分より仕事していないあの人と同じ待遇なのか」といった不満も奥底にあるのではないかと。
5. 社内が予想以上に整っていなかった
1. 〜 4. ほど多くはなかったですが、それでも意外と多かった理由。
簡単にいえば、業務フローや社内ルールなど、仕事の土台となる部分がしっかりしていないということです。
個人的には「ベンチャーってそういうものじゃない? むしろそれをなんとかしていくのが面白いんじゃない?」というタイプなのですが、多くの知人に言われたのが「お前もあそこに行ったら、そんなこと言えなくなる」「最初は私だってそう思ってたよ」ということ。つっこんで聞くのが憚られたので、それ以上は聞きませんでしたが、おそらく想像以上だったのでしょう。
ただ、2人の気持ちも少しわかります。筆者も業務フローや社内ルールが曖昧なままだとストレスを感じるのは事実。部署ごとの勝手なルールに振り回されたり、マニュアルが整備されていないから何回も同じ質問をしてくる人がいたり、などなど。
そうして要改善事案が積みゲーならぬ積み課題として増え続け、やがて手の施しようがなくなり、結果、仕事でミスが出て怒られ云々などと負の連鎖が生まれてしまう・・・イライラしないほうが難しい・・・。苦笑。
6. 仕事を丸投げされる
5. に近い理由として、これもありました。
ここで面白かったのは、丸投げそれ自体に対する嫌悪感はそこまでなかった点です。ベンチャーの場合、大手のように部署や職種で業務を切り分けられる余裕がないのは当たり前だと理解していた人が多く、皆「丸投げそれ自体はあらかじめ覚悟の上」という感じでした。
むしろ皆が納得できなかったのは「頼み方が雑」という点、そして「そもそもできないことを頼まれる」という点のようです。営業にやり方も教えずにコーディングを頼む、そんな感じです。頼む側からすると「調べてやって」なのでしょうが、さすがに限度はありますよね・・・。
7. 社内の足並みがそろっていない
これは少ない(というかタイトルとあまりつながりがない)ケースだったのですが、興味深いなと思ったので一応。各部署が頑張り過ぎて、足並みがそろっていないというケースです。
あるG社の事例。同社では、営業部はとにかく売上を伸ばすために頑張り、人事部はとにかく働きやすい環境をつくるために頑張っていました。
で。結果、なにが起きたか。
人事は残業抑制など労働環境の改善をトップダウンで断行し、営業部からは「えー!」「いきなり過ぎ!」「そんなの無理!」と不満が噴出。最終的に営業部で勤怠の虚偽申告が横行し、タイムカードに現れない残業が大量発生したそうです。
そんなゴタゴタがあり、会社に嫌気が差したという話もありました。みんながみんな自分の仕事を頑張ろうとした結果、誰もうれしくないという、なんとも痛々しいケースですね。ベンチャーならではな気がします。
8. 声の大きい人が強い環境が嫌になった
これも意外と多かったです。お局のような人、社内で声が大きい人(より正確には物言いがきつい人)との関係に悩んで辞めたというケース。
ことベンチャーだと、ほぼ全社員と絡みますから、これはかなり苦痛だと思います。まして同じ部署や一緒に仕事をする機会が多かった時には、けっこうなストレスになってしまうでしょう。
9. 社長や上司からモラルが失われた
社長や上司がモラル度外視で売上のことばかり考えるようになり、嫌気が差したというケース。けっこう多かったです。具体的な内容を列挙すると、
- 営業資料に嘘を書くようになった(サービス契約数の水増しなど)
- 自社都合を外に押しつけるようになった(お金がないから安値で外部に委託しようとする、顧客や事業パートナーへの連絡の遅れなどを「忙しいから仕方ない」で片づけるようになったなど)
- 目先のアクセスばかり気にするようになった(ダミーブログ量産、ひたすらはてブ、SEO目的の低品質なテキスト追記など)
など。経営が苦しくなってくると、どうしても売上など目先の利益が第一になってしまうのでしょう。お金ないと生きていけないですし。
ですが、経営者層はそうシビアに判断できても、社員はなかなかそういかないのかもしれません(嘘を書くのは論外ですが)
10. 社長の目が事業に向かなくなった
社長が自分の露出に熱心になって、本業に目を向けなくなったケース。これが意外と多かったのには驚きました。
筆者も、社長がいきなりオンラインサロンを始めたり、SNSやブログで持論を発信しはじめたりした会社をいくつか見てきました。発信内容が会社やサービスのことではなくご自身のことが中心だったので、おそらく自己顕示欲や自意識が強い人、感化されやすい人などが、この傾向に陥ってしまいやすいのかなと感じます(うまく回っている会社はありませんでした)
11. 理念が形骸化した
9. の理念版ですね。
これも聞いていた感じ、経営的に苦しくなったベンチャーに多かったケースな気がします。経営・事業における判断軸が須らく「お金」になってしまい、嫌気が差して退職という感じですね。
12. 以心伝心を強要された
本人には申し訳ないのですが、ちょっと面白いなと思ったので。
簡単にいえば「言われなくても、それくらいやってよ」というのがあまりに多くて嫌になったというものです。6. の丸投げに近い感じでしょうか。
あともう一つ、これに近い例としてあったのが「こっちが忙しいのを察して、仕事を奪りにきてよ」というのが嫌になったというもの。
これはベンチャーに多かったです。ベンチャーは大手より「仕事は奪りにいくもの」という意識が強いからでしょうか。
なぜ嫌になったのか聞くと「こっちだって忙しいんだから、自分だけ忙しいアピールしないでほしい」「察してとかいうけど、あんたが忙しいのなんか言われないとわかるわけない。こっちだってやることいくらでもあるんだから、手伝ってほしいならしっかり口に出せ」といった感じでした。
13. 言っていることとやっていることが食い違っていた
「少しは調べてから質問しろ」と言っていた上司が、調べればすぐわかることを質問したり頼んできたりした、というイメージです。それが続いてイライラして、最終的に退職してしまったというのがありました。
14. 周りの忙しいアピールがウザくなった
12とほぼ同じですが、意味合いが少し違うので、あえて分けています。
ベンチャーは通常、忙しいものですが、それは誰もが同じだと思います。そんな中で「忙しいんだから、そんなこと自分で考えて」とか「俺、忙しいから、これやっといて」的なことを周囲から言われまくると、それに嫌気がさして・・・といった人が意外といました。
中には、チャットツールでいちいち「この作業は完了。4時間かかった」のようにアピールしてくるケースもあるようで、「当てつけのようでウザい」といった声も。そんな露骨な社員いるのかという感じですが、いる所にはいるんでしょうね。
15. 上司の叱り方が下手
人に起因する理由ですので、大手・ベンチャー関係ないとは思いますが。
これは簡単にいえば、言葉選びが下手ということ。たとえば、チャットワークで「こういうのはどうでしょう」と提案すると、上司が「却下w」と草を生やして突き返してきたという方(Aさん)がいました。
たぶん草を生やせば柔らかくなると上司の方は思ったのでしょうが、そもそも「却下」という言葉は、それ自体かなりキツイ表現です。案の定、Aさんは相当カチンときたそうです。
この上司の方はそれ以外にも、他人に任せた仕事の失敗でAさんを叱るということも多くて、Aさんはイライラしたそうです。
「これ、間違ってるから直しといて」→「それ私じゃなくて、あの人がやった仕事ですけど・・・」
「ここはこうしたほうがいいから、今度から気をつけて」→「それ私じゃなくて、あの人に頼んでた仕事ですけど・・・」
など。
16. 給料や待遇は改善せず、かわりにとにかく褒めてごまかす
そのままです。ここまで出なかったのが、むしろ不思議ですね。あと奢って労うというバリエーション違いもありました。こうした手段って一過性的で、不満解消の効果はあまりないんでしょうね。
17. 上のほうが偉そう・偉ぶっている
取引先や事業パートナーがミスをすると「あの会社、ほんと無能」のようにディスるとか、そんな感じ。特に自分で会社を立ち上げた社長やら役員やらに多いみたいです。そんな人の下では働きたくなくて辞めた、という人が何人かいました。
ちなみに「社長って肩書を持った途端、自分は偉いとか凄いとか思い込んじゃうんだろうね」と、辞めた一人は言ってました。
18. 外注先とのやりとりで疲れた
外注先のクセの強いコーダーとのやりとりに疲れて嫌になった、といった感じのケースです。
思えば、退職にはつながっていないものの、同様の不満を抱えている方は意外と多かった気がします。特にコミュニケーション上の悩みが多かったでしょうか。外注先のチャットの文面が分かりにくかったり、攻撃的だったり、慇懃無礼だったり。あと、仕事のミスが多くて確認の工数や二度手間三度手間が膨れ上がり、残業過多になってイライラしてる、なんて話も意外と多く耳にしました。このあたり、上司がうまくケアしてなんとかなったり・・・するのかな?
お金があれば、安心して任せられる真っ当な企業やフリーランスに頼めるのでしょうが、資金繰りに厳しいベンチャーだと、そうはいかないのが現実なのだと思います。人手が足りないし、次の採用が上手くいく保証もないから、契約を解除したくてもできないといったジレンマもありそうです。
19. 当然のように、休日に連絡する / 仕事を投げる
よくある理由のように思えますけど、意外と出ませんでした。
これ土曜日までにやっといて、と金曜日の夕方に投げる。土曜日に打ち合わせね、と休みにミーティングを入れる。 土日に仕事の連絡がslackやchatworkで届く。などなど。
そんなことが毎週のように続く会社では、さすがに働けないので退職、というケースです。SNSやニュースなど拝見していますと、昨今はこのあたり特に慎重にやる必要がありそうですね(言い換えれば、気を遣う会社が増えたから、ここまで出なかったのでしょうか?)
20. 上司がこどもで嫌気が差した
ある知人の知人(営業職)の話で、毎週マネージャーと1on1があったらしいのですが、機嫌が悪いときに次週の営業計画を話すと「ダメ。まったくダメ。こんなの全然ダメ」と大して中を見もしないで全否定されたそうです(普段はそんな人じゃないらしいです)。で、そんな上司に嫌気が差して辞めたというケース。上司が若いベンチャーならではな理由でしょうか(そうでもないですかね)
21. ナチュラルに人を傷つける発言が多い
見返すと15に似た話が書いてありましたが、要は「本人は問題ない、あるいは冗談などと思っていても、相手は傷ついている」系の発言が多い上司や同僚が多くて嫌になったという理由です。
22. 上司の責任逃れが多い
ベンチャーは仕事を丸投げにするケースも多いと思いますが、この仕事で部下がミスをしてしまったとします。この件をクライアントに謝罪するとき、上司が「部下がすみません」的な謝り方をしていて信頼できなくなり、会社を辞めたというケースが何件かありました。
おそらく上司からすると、丸投げにした=すべて任せた=部下の責任というロジックなのでしょうか(あるいは無意識的にそう考えてしまうか)
また難しいのが、上司は謝っている気でも、部下はそう感じていないというケースもありました。
たとえば、上記の事例で上司が次のように謝ったとします。
「すみません。この仕事は部下にぜんぶ任せていて、私のほうで管理が行き届いていませんでした」
この発言、一聴すると「仕事を任せた私の責任です」という意味に聞こえそうですが、何人かに聞いてみると「部下がぜんぶ悪い」と言っている=上司が責任逃れをしているように聞こえる人のほうが多かったです。
23. 依頼を小出しにされてイライラした
6の丸投げと近いのですが、少し違うので別枠で。
上司から「クライアントからこれ頼まれたからお願い」と仕事の依頼がきたので対応します。完了したので上司に報告します。すると上司はこう言います。「それお客さんに直接確認しといて」。こうした小出しのコミュニケーションの多さにうんざりしたというケースです。
これよくわからなかったので、どこが嫌だったのか本人に聞いたところ「投げやりな対応がムカついた」「自分の都合で仕事を増やされている気がした」らしいです(後者の自分の都合とは「忙しい」などです)
どこからどこまで任せるのか、最初にきちんと線引きしといたほうが安全かもしれませんね。
24. 上司が報連相をしない
知人のライターが、書いた原稿を相談なく「ここ、こう変えて納品しといたから」的なことを繰り返されてイライラしたというのがありました。ほかにも、上司から報連相がないまま仕事が勝手に進められたり、要件が変わったりして不満をためている話は、結構な数、聞きましたね。
25. 報連相したことを上司が忘れた挙げ句、責任を押しつけてくる
上司に「この日までにこれやっておかないと納期に間に合いませんよ」と連絡したのに、それを忘れた挙げ句、やりましたかと聞くと逆に「リマインドしろ」と怒られた的な話です(ちなみにこれやってと言ったのは、1週間前だそうです)
26. 上司が余計なミーティングをやりたがる
メールやチャットで済むことを、なぜかいちいちミーティングで確認したがる上司が嫌いという声です。この方の場合は、それだけでも面倒なのに、「ミーティングの冒頭に世間話をけっこうな時間するんですよ」と、用件以外のことで時間が無駄になるのも嫌だったみたいですね。言われてみますと「意外にいたなぁ、そういう人」といった気がしなくも。
27. 後出しが多い
某webサイト制作会社のディレクターの話。作ったサイトを顧客に確認して「はい大丈夫です」とOKが出たので納品して仕事完了!・・・となった案件について、かなり後に上司や営業から「ここ、こうしたほうが良いと思うんだ」と言われてイライラ。話を伺った方の会社ではよくあるらしく、いつも「納品前に見せた時に言えよ」とイライラしたそうです。
28. 社長が全員を巻き込みたがる
仕事においても、業務外の飲み会などでも、とにかく社長が全員を巻き込んでやりたがるのが嫌だったというケースです。制作陣しか必要ないアカウントを営業にも発行したり、営業の提案書づくりでも「みんなで一緒にやろう!」と広告や制作の担当も巻き込んだり。会社の一体感を作ろうとして、やり方を間違ってしまったのでしょうか。
29. 上司や社長から「忙しい」を理由に雑用を押しつけられる
「このサービスの登録メールアドレス、これに変更しといて」など、自分でやっても1〜2分で終わるような雑用を何度も押しつけられて、イライラしたというケースです。何人かいらっしゃいました。いずれも忙しいが理由のようで、たしかにこれ続くとイライラしそう。
(後から気づきましたが、ほぼ14と同じですね。もう正直、なにを書いてないのか確認するのも面倒くさくなってます。苦笑)
30. 上司が事前に連絡なく勝手な(そして無駄な)ことをやる
わかりやすいケースとしては、勝手にクライアントとのMTGをセッティングされたとか。事前に相談なく、いきなり「この日は空けといてね」といわれ、イラッとするなど。まぁこれは当然ですよね。
一方で「そう感じる人もいるのか」と興味深かったのが、上司がクライアントとの連絡用のチャットを作って、事前の相談や連絡なく、勝手に自分もメンバーにされたのがムカついた、といったケース。実際その人はいる必要がないので「無駄な連絡が増えてウザいんで抜けます」とやんわり言ったら、「なにかあるかもしれないから」という不透明な理由でダメだったそうです。
その後も、10数個の無駄チャットに勝手に入れられ、そのたびにイライラしたとのことです。実際、そのチャットでその人宛ての連絡は一度もなかったとか。
31. ひどいクライアントしかいない
クライアントがわがままだったり、理不尽だったり、まともなコミュニケーションが取れなかったり、とにかく「ひどい」から退職したというケースです。一方、上司や同僚と良好な関係を築けている場合、いい感じにガス抜きができるのか退職に至らないケースもあるそうです。
32. 二度手間・三度手間が多い
以前に連絡したのに、上司が「ごめん。あの件もう一回、送って!」と何度も言ってくる、そんなケースです。これ多いと確かにイラっとしそうですね。
33. 給料が安い
やっとこの理由が出た!(喜ぶな)
しかし、ここまで出なかったのが不思議ですね。意外とみんなベンチャーに行くときは給料度外視の覚悟を決めている感じなのでしょうか。
34. 評価に信頼感がない
評価制度が整っておらず、とりあえず上司の気分や感覚で評価されている気がして嫌になったというケースです。人事制度が整っているベンチャーのほうが珍しそうですが、それではもうダメな時代という感じでしょうか(ダメじゃない時代なんてなかった気もしますが)
自分がベンチャーにいた感覚でも、確かに人事評価は上司の感覚、上司が見ていた範囲での仕事ぶりなど「上司が分かる範囲」に基づいた評価が基本だった気がします。数字で評価される部分は別ですが。
ちなみに、この方は営業職なのですが、毎月の売上目標が会社第一で設定されているのも気になったそうです。要は社員の実力に関わらず、等しく「会社が達成してほしい数字」を要求されるとのこと。結果、ほとんどの社員にとってハイ達成が必須となるので、みんな嫌になって辞めていくそうです。社員のペースや成長に配慮した目標になっていないのは、確かにきつそうですね。
35. フィードバックに信頼感がない
34を出した人が一緒に言っていたコメント。評価時のフィードバックが上司の感覚ベースで、自分を見てくれている気がしなかったそうです。
このコメント者は営業職だったのですが、上司のフィードバックは「上司がうまくいったやり方を伝える」だけで、自分のいまのやり方を伸ばすアドバイスなどはなかったと言っていました。いまのやり方の改善点を指摘するなど。
その人の営業のやり方が的外れで完全に変える必要があると上司が判断した可能性もありますが(ないと思いますが)、このあたり難しい問題ですね。ベンチャーだとプレイヤー経験しかない人がいきなりマネージャーになって、ちゃんとしたトレーニングを積めないまま評価するとか普通にありそうですし。
ちなみに、このコメント者はもともと大手にいて、その時代の直属のマネージャーは、部下の良いところを伸ばす、改善点の克服を促すスタイルのフィードバックがうまかったそうです。いわく「何人もの部下を持った経験があるから、そういう指導ができたんだと思う」とのこと。このあたりは大手の利点でしょうか(というか、単にこの上司さんが凄かっただけという気も)
36. 上司のやるやる詐欺がひどかった
部下が困っていると「なんとかしよう」と元気よく言うのですが、そのあと特にアクションを起こさず、そのまま実質的に放置するという上司に嫌気が差したというパターンです。話を聞いた感じ、特に「4. 自分だけ損をしている気がしてきた」のタイプの社員さんが、さばけない量のタスクを振られ、それをなんとかしてくれ(少しはほかの社員にもやらせて、など)と上司に頼んだときに、このパターンに陥っているケースが多い印象です。「あの人はできるから、多少は待たせても大丈夫」的な感じで、先送りにしてしまう感じなのでしょうか?
37. マウント系の枕詞が多い
たとえば「私は間違ってません、あなたが間違ってますが、あなたがそういうので従います」的な枕詞が必ずつくとか、なんとか(実際に聞いた言葉、忘れました……)。もっとも、これはベンチャー云々ではなく単純にこの人の問題ですが。
38. 人を育てる気がない
とりあえず大量に雇い入れて、育てることはせず、成績が良い人だけ残し続けるといった会社だそうです。筆者も以前、似たような企業にいましたが(社員4000人)、ベンチャー気質の大手でも、こういう方針のところはありそうですね。最近は世情を鑑みて、こういう会社も減ってきた気はしますが。
39. 上層部どうしの情報共有が杜撰過ぎる
上司のAさんが「こうして」と言ったのに、社長のBさんが「こうして」と別のことを言ってくる。その話はAさんにすでに共有しているのか聞くと、していないという。結果的にどうすればいいのかわからなくなる。といった感じです。組織がしっかり固まっていないベンチャーはもちろん、報連相がずさんな大手企業でも似たような苛立ちはありそうですね。
40. 意見を潰す
自覚・無自覚を問わず、ほかの人の意見を潰す人に嫌気が差して辞めた、といったケースです。
この退職者の話では、「こうするのどうですか?」というと「そこはこうすることになっている」と指摘され、しかし一方で別の人から「こうすることになっているはず」と真逆のことを言われ、両方から吊し上げを食らってしまうといったことが何度かあったそうです。この方は「そもそもメンバー間・チーム内で意見の合意がないのに、なんでこんなに吊し上げられないといけないのか」とイライラして、最終的に辞めてしまったそうです。
あと、上司に取り入りたいのか、上司が言ったこういう指摘に便乗して「自分もそうしたほうがいいと思います」といって、無自覚に意見つぶしに加担しているメンバーがいたのも、地味にストレスになっていたようでした。
41. 基本、自分のことしか考えていない
組織や他のメンバーのことではなくまず自分、という人が多くて嫌になった、というケースです。凄いなと思ったのが、自分が目標を達成できそうにないからと「目標の仕組みがおかしいと思います」と上司に詰め寄って、期中で目標数字を本当に変えさせてしまったという話がありました(大丈夫か、その会社……)
「大抵こういうことを言う人に限って、日頃の業務をきちんとまっとうしていないし、ミスが多かったりする」と、めちゃくちゃ腹立たしそうにおっしゃっていたのが印象的でした。
42. 余計な言動が多い
「やらなければいけないなら、やります」というような、余計な一言がついたコミュニケーションが多くて、嫌気が差したというケースです。大抵ネガティブな(もっと言ってしまえば身勝手な)意味合いの言動が多く、聞いているだけでイライラしたそうです。
43.「分からない」を許容しない
仕事でどうすればいいのか分からない事態は多々あると思いますが、上長がそれを許容してくれず、意地でも答えを求めてくるのが嫌になった、というケース。だいたいおまけでついてくるのが、「その上長も答えを持っていないのに、こちらにはそれを強要してきて嫌気が差した」という言葉。昨今、「失敗を許容する」というのは、世の風潮もあって(実態はどうあれ)増えてきた気はしますが、より細かい視点で見ると、なかなか上手く回っていないような印象も覚えます。
44. 自分が分からないことは調べさせる
たとえば業務の引き継ぎ。上司や先輩が自分の仕事を引き継ぐとき、業務上必須の知識で自分が分からないことを「あとで調べておいて」で終わらせる、というケースです。引き継ぎに限らず、日常の仕事の中でも似たような話はいくらでもありそうですね。
45. ホワイトじゃなくてやる気がないだけだった
ある転職者の話。ホワイトと聞いて当時の会社に転職したらしいのですが、実際はやる気がないだけで、やるべきことがあってもさっさと上がる社風なだけだったそうです。そのためか、ほぼ全部署で数字は未達。だけど、そんな社風だから危機感は薄く、頑張る人だけとにかく損をする文化だったとか。
この方は、過労で体を壊してしまって前職を退職したらしく、ホワイトという点に引かれて同社へ移ってきたそうですが、いわく「こういう不健全なホワイトは望んでいなかった」とのこと。結果的に、わりと早く退職したそうです。
46. 上司が人に厳しく自分に甘い
たとえば、納期。部下には「あれ今日までだけど、どうなってる?」「そっちはもう終わってるはずだと思うけど、進捗は?」みたいなことを毎日のようにしつこく聞いてくるのに、自分は経費処理の承認の期日などを全く守らないので、毎月のように経理から「早くしてください」といわれている、そんな上司だそうです。
47. メンタリティに介入される(本人に悪気なし)
職場で分からないことがあった時、すぐ周りに聞ける人と「迷惑だろうし……」と思って聞けない人がいると思います。このとき、後者の人を見た上司の中には「ぜんぜん気にしないで、どんどん周りに聞いてもらっていいよ!」と優しく言ってくれる方もいるでしょう。
ですが、こうしたメンタリティはなかなか変えられないのか、「でもやっぱり……向こうも忙しいだろうし……」となってしまい、上司としては優しくしたつもりなのに、本人にとってはむしろストレスになっている……。こうしたメンタリティへの小さな介入が続いてストレスが積もり積もって退職……そんなケースです。
けっこうレアケースな気がしますが、退職云々関係なく、こうした「本人に全く悪気がないのに、むしろメンバーにはストレスになっている」というシチュエーションは、探せば意外とある気も。
48. アドバイスが自分視点
どう見出しをつけたらいいか分からず、とりあえず適当に・・・苦笑。
内容としては、まずAさんが業務過多で産業医との面談をセットされました。結果、話を聞いた産業医がマズいと思ったのか「一度、心療内科へ行ってください」と助言しました。
するとAさん、とても真面目で良い人だったため、こう思ったそうです。「もし診断書が出てしまったら、業務に穴が空いてしまう・・・」。で、事前に上司にも事の経緯を伝えたそうです。
すると上司、心配はしてくれたそうなのですが(Aさん、そこに感謝はしているとおっしゃっていました)、そこで聞いたのが次の一言。
「心療内科は意地でも診断をつけたがるので、気をつけたほうがいいですよ」
要は、実際はそうでもないのに、心療内科で診断がついたことで「ああ、自分はそういう病気なんだ」と思ってしまい、結果、本当にその病気になってしまう、という話だったそうです。
上司としては、よいアドバイスをしたつもりだったのかもしれませんが、Aさんとしては「何を根拠に言っているのだろうか?」「医療人でもないあなたが、心の病気について何を知っているのか?」「そういう話を知っているアピールがしたい・・・?」など不信感が募ったそうです。結果、心療内科へ通院後の休職を経て、そのまま退職へ至ったそうです。
余談ですが、たくさんご退職経験者に話を聞いてきましたが、体調の相談を上司にすると、自分視点のアドバイスをする上司が多いような気がします。「昔、こんな人がいた」「自分もこういう経験がある」といった話を基点に「だからこうしたほうがいい」「こうしてみてはどうか?」と。ただ、この手の助言は往々にして、うまくいっていない気がします。餅は餅屋ではないですが、ことマネジメントのおいては、門外漢の領域へ軽々に踏み入らないほうがよいのかもしれません。
余談
こんなものも作りました(性格が悪い)
to be continued...