swatanabe’s diary

ラノベ創作、ゲーム、アニメ、仕事の話など。仕事はwebメディアの仕組み作り・アライアンスなど。

具体的な比喩と抽象的な比喩の使い分けについて考える

※以下に移転しました。5秒後に自動で遷移します。

 

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近況
  • switchで「熱血硬派くにおくん外伝 River City Girls」がセールされてて、衝動買いしました。ファミコン時代のテイストを残しつつ、アメコミ風にアレンジされたUIやノリ、シンプルだけど奥が深い殴り合いがたまりません。
  • switchで「イースVIII」がセールされてて、衝動買いしてしまいました。PSVita版をクリア済みですが、やっぱり何度プレイしても面白いです。イオちゃんに早く会いたい。あとIV早くswitchに来て (そもそも来るのか?)
  • 1年半前に買った飛浩隆さんの「零號琴」をようやく読み始めました。ただいま記者会見が終わったところ。脳髄にビンビン来る展開が最高です。
  • 1年ぶりにラノベの新人賞に応募しました。

 

久しぶりに休みを取れたので、頭に近況報告スペースを作ってみました。

ちなみにデザインはPCのみ表示されます。本ブログのデザインは、もともとPC版しか作ってなくて、spはフッターのプロフィールも、記事下のシェアボタンも、ブログの背景色も、なにもかも表示されません。自分がspで見ないので、やる気ゼロです。あぼーん。

 

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もうちょっとだけ近況報告をば。

 

先日、1年ぶりにライトノベルの新人賞に応募しました。

今回は、過去に一度も応募してこなかった賞です。これまで自分の作風と合わない可能性が高く応募先候補から除けてきましたが、ちょっとした "きっかけ" があって試しに出してみました。

ただ、3月は多忙を極め (言い訳)、読み直しが半端なまま送ったので、一次通過も怪しい気配が濃厚。同レーベルから以前に同じテーマの作品が1作だけ刊行され (観測範囲内に限る)、その後に続編や増刷といった音沙汰がないのもあり、早くも諦めムードが漂ってます (笑)

というわけで、さっさと秋応募へ向けて動き出すべく、今は次作を構想中。テーマは固まっているのですが、さてどんな話にしようかなで悩んでます。10〜11月の応募を想定してるので、4ヵ月前の6〜7月には書き始めないといけないのですが、はてさてプロットは間に合うのか。

しかし、この応募した直後のひと時は、ほんと心臓に悪いですね。書き終えた達成感はゼロで、早く次の作品を書かなきゃと焦るけどスタートできず。結果、不安ばかり膨らんで胃液が喉を焼くばかり。

 

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というわけで、今日の本題。

 

以前に以下の記事を書きました。

swatanabe.hatenablog.com

こちらに頂いたコメントを受けて、比喩の活用についてもうちょっと考えてみようと思います。

 

上の記事の要旨は、形容詞や副詞は抽象的ゆえに読者と共通認識を持ちにくいため、具体的な表現や比喩で代用したほうが良いという内容でした。

この比喩は、個人的には「具体的な比喩」と「抽象的な比喩」の2つに細分化すべきと考えています。

  • 具体的な比喩の例 : タイヤ痕が残るほどの速さ
  • 抽象的な比喩の例 : 目にも止まらぬ速さ

具体的な比喩は、比喩するところのイメージを想像しやすい、つまり書き手と読み手が共通認識をより持ちやすい効果があります。一方で、具体的な表現、上記の例で言えば「タイヤ痕が残る」を使うため、読み手の経験に想像の大部分を依存します。つまり、車がタイヤ痕が残したシーンを見た経験がなければ、具体的にどのくらいの速さなのか想像できません。

対して、抽象的な比喩は、読み手が具体的なイメージを描けないため、書き手と読み手が共通認識を持つのが難しくなります。一方で、読み手の想像を100パーセント想像力に委ねられるため、少なくとも読み手の中では、どのくらいの速さなのか(自分なりに)想像できます。

 

もちろんどちらが良い悪いはありません。いずれもただの手段ですから。

でも、だからこそ機能性の違いは意識しておくべきじゃないかと思っています。

 

ちなみに、筆者は抽象的な比喩を使う傾向にあります。理由としては、

  1. 好きだから
  2. 表現の全体的な整合性を取るほうが得意だから
  3. 具体的な経験に乏しく、それを増やす気もないから (爆)
  4. 現実に根差さない作品を書くから

あたりがあります。

1。そのままですね。以上。

2。冒頭でリンクした前回の記事にも書きましたが、抽象性の高い表現を使う場合、あとあと共通認識が崩れる恐れがあります。「え? その程度の速さだったの?」と。筆者はこの齟齬を生まないようにするのが得意なのと、併せて3の理由から、抽象的な比喩を頻繁に使います。

3。「タイヤ痕が残るようなスピードの車を見たことがない」をはじめ、筆者は現実的な経験が乏しいです。そのため、そもそも具体的な比喩を使いこなすための十分な引き出しがありません。

4。100パーセント空想準拠のファンタジー作品を書くことが多いのですが、この場合、抽象的な比喩のほうが都合が良いんですよね、いろいろ。

 

以下、少し余談。

個人的に、具体的な比喩でも、誰もがピンとくる例もあると思っています。

たとえば「絹のような肌」という比喩があります。

当然ですが、世の中の誰一人として、絹のような肌なんて見たことありません(肌は絹ではないため)。ただ、絹のような肌といわれると、各人の中でなんとなく「こんな肌かな」という想像を巡らすんじゃないかな、と。

こうした「現実に存在しない」形の比喩は、具体的に想像できないという点で、機能的には抽象的な比喩に近いです。ただ抽象的な比喩と違い、共通認識が壊れる恐れが低い気がしています。感覚的な話なので、要精査ですが。

 

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筆者がよく使う抽象的な比喩を、もう少し細分化してみましょう。

これはさらに、次の2つに大きく分類できると思っています。

  1. 想像を助けるための比喩(理性的な比喩)
  2. 気持ちを高ぶらせるための比喩(感性的な比喩)

1。これが今まで書いてきた「読み手の描写の理解を助け、書き手との共通認識を形成するための比喩」です。

2。これは単に感情へ訴えかけるため、より具体的には行動の迫力やスピード感などを高めるためだけに使う比喩表現です。バトルシーンなんかでよく使います。

 

2は、基本的に強い言葉を交えた比喩を作るイメージですね。良い例が思いつきませんが、たとえば「雷の如き速さ」とか? ダサいですね (笑)

この比喩で大事なのは、言葉の強さで「なんかとにかく凄い」と思ってもらうことかなと。あとその強さを十二分に発揮するための表現力ですね。「如き速さ」ではダサいので、この点は表現力を磨いて、もうちょっとなんとかしたいところですね。速さを神速にするとか? これもダサいですけど (笑)

 

なにはともあれ、比喩ひとつ取っても、いろいろ考えないといけないことがあるなぁと苦悩するばかりです。

でも、こうしてコメントを頂くと思考が深まるので、本当に嬉しい話です。コメントくださった方、改めてありがとうございました。

 

とりあえず、そんなところです。

眠いので、寝ます。