swatanabe’s diary

ラノベ創作、ゲーム、アニメ、仕事の話など。仕事はwebメディアの仕組み作り・アライアンスなど。

電通「働き方改革」に関する東京新聞の記事が、予想以上に酷かった件

近況
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ブログでネガティブな話は書かないと決めているのですが、あまりにどうなんだと思う記事を拝見したので、ちょっとだけ。

知人から以下をシェアされました。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

ざっと読んでみた感じ「叩きやすいネタだから、好きなように叩いてみた」というニオイを感じます。波紋とありますが、本記事をシェアした同社のツイートが、1時間たっても20RTくらいしかなく、本当に議論を呼んでいるのか疑問です。

 

(画像は「東京新聞編集局」公式Twitterアカウントより引用)

 

なにかと悪者にされやすい電通。個人的に現職・OBOGどちらも何人か知り合いがいます。クセのある人は多い印象ですが、皆さんとても真面目で、紳士的で、懐の深い良識人ばかりです(特に懐の深さが桁違い)

もちろん全社を見れば、そういう人ばかりじゃないでしょうが、筆者の電通人の印象は、そんな感じです。少なくとも、こういう不勉強な記事をリリースできる厚顔無恥な人たちではありません。

という話は置いておいて。

 

(画像は、東京新聞 TOKYO Web「電通の「働き方改革」波紋 中高年社員の早期退職募り、4月から個人事業主に」より引用)

 

このあたりとか、あえてこう書いているのでしょうが、悪意しかない気がします。なぜデメリットだけ並んでるのでしょうか。

労働時間の上限規制は確かにありません。ですが、かわりに働く日時を自由に決められます。今日は調子が悪いから休む、今月は仕事をセーブする、なども自由です。

割増賃金も、法定労働時間を超えて働かせるのを防止させるための制度ですから、自分で労働時間を調整すれば対応できます(それができない、自信がないなら、個人事業主になる必要はありません)。筆者は会社員も個人事業主も両方経験しましたが、必ず会社に8時間ばかり拘束される会社員時代より、個人事業主時代のほうが、このへんの調整は楽でした。同じ給料を稼ぐのに必要な時間が、明らかに減りました。

解雇規制がないというのは、なにが言いたいのかちょっとわかりません。雇用されていませんから、なくて当然です。雇用保険もそうですね。

労災は、東京新聞自身が去年、フリーランスの労災が拡大されるニュースを流しているのですが、なぜこのあたりは無視されているのでしょうか。少なくとも、そういう方向で話が進んでいることには、ふれるべきだと思います。

 

www.tokyo-np.co.jp

 

ちなみに労災ではないですが、こういう協会もあります。せめてこのあたりは、ちゃんと取材して書いて欲しい(筆者も加入したことないので、偉そうなこと言えませんが)

 

www.freelance-jp.org

 

健康保険、厚生年金保険に原則加入できないというのも、ちょっとよくわかりません。国民健康保険や国民年金基金は、どこへいったのでしょう。任意継続もありますし、「原則」とはいったいどんな規則を指しているのか疑問です。

そもそも、法定労働時間や割増賃金、労災や厚生年金がないというのは「仕組み」の話で、だから個人事業主は危険のようなミスリードを誘う書き方は、メディアとしていかがかと思います。それが怖ければ、ならなければいいだけの話です。今回の電通の取り組みも、本人の意思がすべてですし。

高橋まつりさんの事件以降(この事件自体は100%電通に否があり、責められなければいけません)、電通は雇用問題でやり玉に挙げられるケースが散見されますが、今回の記事はさすがに記者が不勉強すぎて、ちょっと酷い気がします。不勉強ではなく、確信犯でこの形でリリースしたのであれば、なおのこと。

 

とりあえず、そんなところです。

眠いので、寝ます。