swatanabe’s diary

ラノベ創作、ゲーム、アニメ、仕事の話など。仕事はwebメディアの仕組み作り・アライアンスなど。

一人の自主性に周囲が甘えて崩壊したチームの話

お久しぶりです。

はいごめんなさい、めちゃくちゃブログさぼってました。

いや書きたいことはいっぱいあるんです。おかげで下書きは順調に増えてます(タイトルだけしか書いてませんけど)

でも、恥ずかしながら仕事に追われており、加えて12月頭に持病のヘルニアと頭痛を再発して、心身ともにヒィヒィ言ってます。正直ブログどころではないといいますか・・・。

 

     *

 

で、本題(書くんかい)

 

先日、知人(Aさんとします)の会社から社員が一人、いきなり姿を消したそうです。

なんて書くと物騒ですが、実際は社員証などの業務ツール一式と退職届を会社へ送って、そのまま音信不通になったとのこと。

当然、社内は大わらわ。誰にも事前に連絡なく辞めたので、引き継ぎなどはもちろんなし。おまけに彼にしか分からない仕事が結構あったようで、その穴を他の人員で埋められないという二次被害も勃発。残された部署の面々はそれから1ヵ月、連日終電帰りみたいな生活だったそうです。

 

     *

 

この辞めた彼、仮にBさんとします。

Bさんの辞め方は、どう考えても普通じゃありません。だから「いろいろ会社に思うところがあったんだろうな」と容易に想像できるわけですが、同じ部署の人たちや直属の上司の感覚は真逆で「なんで辞めたのか分からない」と困惑気味だったそうな。

というのも。Bさんは部署内でも仕事に前向きなほうで、毎週の1on1でも不満や不安を吐くことは(ほとんど)なく、およそ退職とは無縁に見えたそうです。いつ、なにを頼んでも「わかりました」と爽やかに返してくれるので、まさか彼が・・・と部署内は驚き一色だったとか。

 

が。

Aさんが後日に会って話を聞いたところ(2人は同期で仲が良かったそうです)、当然ですが、Bさんは会社に対して多くの不満を抱えていました。

  • 多発する休日出勤(毎月アリ)
  • 評価はすれども昇給はしない会社(5年で1.5万しかアップしなかったとか)
  • 毎週のように飛んでくる飲み会の誘い(彼はお酒が苦手だそう)
  • 顧客の希望優先で案件を取ってきてバックを苦しめる営業部
  • 社内政治に長けた人が評価される文化
  • 遅くまで頑張ってる人を評価する管理職
  • 土曜日を出勤日にして、有給を使わせて強引に消化率を上げる人事

定番どころが並んだ感じですね。

 

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そんな中で、Bさんが最も不満に感じていたのは、

「周りが自分に対して甘えまくっている気がしてイライラした」

というもの。

 

ひとつ例を挙げますと。

Bさんが所属していたチームは、外注先にchatworkやらslackやらで仕事を頼んでいました。外注先の方は終了時間になると、いつも共有のグループチャットやワークスペースに「今日は終わります」と連絡をくれるそうです。それに対してBさんたちが「ありがとうございました」と御礼を返します。

この御礼、いつもBさんが返していたそうです。

別にBさんがやるとみんなで決めたわけではありませんでした。最初はいろんな人が返していました。でもいつからかBさんだけが返すようになり、他の人は全く返さなくなりました。

 

Bさんは次第に不満を溜めていきました。なんでいつも自分ばかり返しているのかと。

そこで、試しに返さなかったことがあったそうです。明日やればいい仕事をやって、対応が難しい状況を作って。

結果、どうなったか。

誰も返さなかったそうです。

仕方なく、Bさんは外注先の終業連絡から2時間遅れで御礼を送りました。

そしてこのとき、ああそうかと思いました。

 

みんな、やる気ないんだなと。

自分がやってくれるものと思ってるんだなと。

 

こんな感じの「周囲がBさんに甘える」ケースが、ほかの業務でもたくさんあったそうです。それによってBさんは不満を抱えに抱え、ほかの要因もあいまって遂に爆発。会社に嫌気がさして逃げるように辞めていったそうです。

 

     *

 

こういう「誰がやるか決めてない、気づいた人が対応する仕事」って、自主性ある人がだいたい損しますよね。たとえば、

  • 会社にかかってきた電話を取る人が、いつも同じ
  • 受付の内線を取る人が、いつも同じ
  • 集荷に来たヤマトや佐川の方に対応をする人が、いつも同じ
  • ミーティングの事前準備(机を並べ替えたり)をする人が、いつも同じ
  • 会議室を取る人が、いつも同じ

パッと思いつくところだと、こんな感じ。

御礼の挨拶なら数秒でしょうが、電話対応の場合だと、クレーム電話とか取ってしまって十数分かかるなんてことも。結果、その人は仕事の時間を取られて毎日のように残業する羽目になり、だんだん不満が募り出す。よく聞く話ですね。

 

さらに、この問題が厄介なのは、たいてい事態が改善しない点。

同じ人ばかりが対応していると、あるとき誰かが「いつもBさんばかりやってるから、ちゃんと平等にやりましょう。みんな忙しいのは同じなんだから」みたいに注意するわけです。で。注意された当初は、みんな積極的にやる。

ですが、この効果は長続きせず、時間が経つと大抵またBさんだけがやる状況に戻るような気がします(筆者の見てきた、聞いてきた現場が特殊なだけ?)

結果、Bさんは辞めてしまいました。

彼がいなくなったチームは、今後どうなる(どうする)のでしょうか。

 

ちなみに、ここまでお読みになった方の中には、おそらく「この程度の不満で、こんなありえない辞め方するほうもどうかしてる」と思われるかもしれません。

個人的には、もっと些細な理由で、もっとひどい辞め方(自分のPCのデータやら資料やらをすべて処分して、次の日に無断で退職)した人の話なんかを聞いたことあるので、まぁ不思議はないかなぁといった感じです。不満をどう感じるかは人それぞれなので。

 

とにもかくにも、いい大人が他人に甘えちゃいかんよということですね。

 

とりあえず、そんなところです。

眠いので、寝ます。