swatanabe’s diary

webライター、ラノベ書き(アマ)。だいたい創作とゲームとラノベの話です。

転職エントリー vol.07 / 取るべきもの・捨てるべきもの

面白い記事を読んだ。

 

cakes.mu

 

フェルディナント・ヤマグチ氏の名前を初めて耳にしたとき、フランシス・フクヤマ氏と勘違いをして、しばらく哲学者だと思い込んでいた。ぜんぜん違う人で、ひとり恥ずかしい思いをしたものだ。

記事の内容としては、

  • 社会人経験11年で転職5回の女性が、妊活の時間を確保したいと6回目の転職を考えている
  • これまでの転職経験から「職務内容、勤務地、人間関係、労務環境すべてが揃った職場などないとわかっていても、求めて」しまう
  • 一方で「もう転職のカードを使い果たしたような気がして」いる
  • しかし「このままのブラック同然の労働環境を受け入れることもでき」ない
  • どうしたらいいか?

といった主旨の質問を、フェルディナント・ヤマグチ氏がバッサリ切る感じ。

 

筆者は、質問者の女性と表向きの属性がわりと近い。

  • 社会人経験10年目
  • 転職4回で、5回目を考えている (というか、ほぼ確実にする)
  • これまでの労働環境は、世間的にはブラック (残業80〜100時間くらい。他諸々)

互いに典型的なジョブホッパーだ。一方で違う点は、

  • 大手・ブランド志向ではない (質問者は大手・ブランド志向)
  • 学歴がない点 (質問者は旧帝大出身)
  • 「職務内容、勤務地、人間関係、労務環境すべてが揃った職場」を求めていない (質問者は求めている)

このあたり。

 

     *

 

フェルディナント・ヤマグチ氏は、質問者の「仕事のせいで妊活と子育てという自分のプライベートを諦めることはしたくありません。働いてそれなりに収入を得ながら子育てして、いきいきした母親になりたいです」という言葉に対し、次のように返している。

あれもしたい これもしたい もっとしたい もっともっとしたいー。あなたブルーハーツですか。

仕事において何を求めるかは人それぞれだが、どんなものであれ、取るべきものと捨てるべきものが生じる。なんでもかんでも手に入るわけではない。

だからこそ、自分にとって正しい取捨選択をすることが大事になる。

 

この手の取捨選択がうまくいかない主な理由としては、自分の希望の解像度が低い点が挙げられる。要は「なにが・どの程度」ほしいのか、あるいは「なにが・どの程度」いらないのかが見えていない。特に「どの程度」を漏らしているケースが多い。

子育てを例としてみよう。四六時中こどもと一緒にいたい、こどもとの時間を仕事に邪魔されたくない人は、専業主婦・主夫しかない。育児に重きを置きつつも仕事を諦めたくない人は、在宅ワークが可能な会社やフリーランスという選択肢が出てくるだろう。こどもも大切だけど仕事もと半々くらいで迷っている人は、在宅ワークや時短勤務が整っている会社。こどもには申し訳ないけど今は仕事のほうがちょっと大事という場合は、親や地域の施設、ベビーシッターなど頼れる人や仕組みを探すことになる。

なにが良くてなにが悪いということはない。価値観は人それぞれだ。

 

これは仕事自体の選び方でも同じだ。

最近は「やりたいことを仕事にする」という考えが信仰的・病理的なまでに横行している気がするが、どんな仕事をしていても「やりたくないこと」はついて回る。社内の面倒くさい人間関係への柔軟な対応、気の合わないクライアントやビジネスパートナーとの付き合い、作業性の高い雑務、探せばいくらでもあるだろう。

だが、こうした「やりたい仕事について回る、やりたくないこと」まで切り捨てたりアウトソースしたりしたいという、行き過ぎたやりたいこと信仰が周囲で観測されるようになってきた。

もちろん、それは難しい。切ったり外に出したりできる要素もあるが、純粋に「やりたいこと」のみを抽出するのは、よほどブランドや資金のある人でもなければ不可能だろう。

だからこそ、どの程度なら許容できるのか、自分の中でしっかり線引きしておかなければならない。

 

よく行く某カフェチェーンの仲の良い店員さんが以前、こんなことを言っていた。

前のお店は、10人に一人がトラブルメーカーでしたけど、いまは50人に一人くらいだから、気が楽で良いです

この人にとっては、10人に一人は許容範囲外だが、50人に一人くらいなら我慢できるということだろう。意外と多い気もするが、彼がなにをもって「トラブル」と判断しているかわからないので、なんともいえない。

 

     *

 

筆者の場合、取るべきものも捨てるべきものも意外と少ない。

取るべきものは、

  • やりたい仕事ができる
  • 真っ当に議論ができる環境 (誰もが言いたいことを言える)
  • 愚痴、言い訳、他責、嫉妬などネガティブな物言いが少ない同僚 (こういう職場が苦手)
  • 物を斜めに見ない同僚
  • 人として当たり前のルールやマナーを守れる同僚
  • 量より質を優先する文化
  • 仕事のスピード感を重視する文化
  • 自分を磨く努力を忘れない同僚
  • 上司が現場に理解がある文化 (社長がプログラミングできる的な)

など。取り急ぎ、パッと思いつくものだけ書き出してみた。多いように見えるかもしれないが、真っ当な会社なら、だいたいどんな会社でも満たされる。このあたりは面接で確認しなければならない。ジョブホッパーが会社を選ぶなと我ながら思うが、合わない会社へ入ると相手にも迷惑がかかるので、選ばないわけにはいかない。

 

捨てるべきものは、

  • 残業 (80時間くらいなら特に抵抗はない)
  • 給与 (物欲がない)
  • 賞与 (もらったことがないので関心がない)
  • 通勤時間 (片道2時間くらいでも問題ない)
  • 福利厚生
  • プライベート (土日あれば、特に問題ない)

など。このあたりはスルー。

 

余談だが、個人的に会社選びは物件選びと同じだと思っている。建物自体が良くても住んでいる人がとんでもなければ、どんな物件も事故物件だ。

だから筆者の場合、先のように社員の内面に関する質問が増える。人が良ければ、だいたいどんな職場でも上手くいくというのが持論だ。

 

次回は、このあたりをもう少し掘り下げていきたい (予定は未定)