swatanabe’s diary

webライター、ラノベ書き(アマ)。だいたい創作とゲームとラノベの話です。

ライトノベル創作に役立ちそうな本を学習目的別にまとめる

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今も以前も創作活動は独学ですが、最近は仕事の都合で「シナリオの書き方」的な本をけっこう読んでいます。純粋に読み物として面白いです。

ただ、読んでおしまいなのも勿体ないので、ライトノベル創作の役に立つと思った本をピックアップして、まとめておこうと思います。

 

注意点としては、

  1. 創作指南本以外の本もあります
  2. あまり参考にし過ぎないでください
  3. 評価は、あくまで「ライトノベル創作によって有益か」のみです

1.

あくまで「創作の役に立ちそうな本」の紹介であって「役に立ちそうな創作指南本」に限ってはいません。

2.

創作は正解がない活動なので、自分なりの正解を独力で探さないといけません。この手の本を頼り過ぎると、失敗する可能性が高いと思います。

ビジネス本なんかと同じですね。「年収1,000万を達成した営業術」みたいな本を読んでも、ほとんどの人は年収1,000万に届きません。人それぞれ得意不得意や価値観、社内の状況や顧客の特徴など所与の条件が違うので、単純に真似しても同じ結果は得られません。

3.

本としての評価ではなく、あくまで「個人的にライトノベル創作の役に立つかどうか」という視点でのみ評価しています。内容の良し悪しではないので、ご注意をば。

 

以上を踏まえた上で、よろしければご覧ください。

(最終更新日:2020/03/04)

 

 

押さえるべき最低限のポイントを網羅したライトノベルを書きたい

「作品は書き切れるけど、一次選考を突破できない」くらいのレベル感の人が読むと参考になりそうな本です。

 

「ゲームシナリオの教科書 ぼくらのゲームの作り方」

ゲームシナリオの教科書 ぼくらのゲームの作り方

ゲームシナリオの教科書 ぼくらのゲームの作り方

 
評価 ★★★☆☆
備考 ・プロがどんな作り方をしているのか興味がある人におすすめ。
・テンプレやストーリー構成など、ライトノベルを書く上で必要な基本フォーマットをざっくり把握したい人におすすめ。

ゲーム制作の現場と創作技術の基礎をまとめた1冊。ゲームシナリオとしての基本的な型・テンプレを学べます。ゲームとライトノベルは共有できるフォーマットが多いため、ライトノベル創作にも役立つと思います。

ただ、シナリオ制作の基礎知識を体系的にまとめた本ではなく、著者それぞれの作り方をベースに「私はこれが大切だと思っている」「私はこうやっている」という形で基礎を解説した本なので、汎用性・網羅性がありません。そのため「教科書」というよりは「読み物」に近いです。

個人的には「ざーっと流し読みして、参考になりそうだと思った箇所を試しに真似してみる」くらいの使い方がよいと思います。それに対して¥1,980は、ちょっと高いかもしれませんが。

 

「ゲームシナリオの書き方 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣」

ゲームシナリオの書き方 第2版 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣

ゲームシナリオの書き方 第2版 基礎から学ぶキャラクター・構成・テキストの秘訣

  • 作者:佐々木 智広
  • 出版社/メーカー: SBクリエイティブ
  • 発売日: 2017/12/16
  • メディア: 単行本
 
評価 ★★★★☆
備考 ・テンプレやストーリー構成、キャラクター造形など、創作の基本を網羅したい人におすすめ。
・ゲームシナリオライターがどんなふうに働いているのか知りたい人におすすめ。

こちらもゲームシナリオの書き方の基本をまとめた1冊。上の「ゲームシナリオの教科書」との違いは、体系的にまとまっている点です。文字通り「教科書」的な作りなので、創作の基礎をひと通り押さえたい・おさらいしたい方にはこちらが向いています。

ただ、内容自体は広く浅くで、ネットで調べると出てくる情報も多いです。個人的には「ネット上の情報から、嘘や説得力に乏しい情報を抜いて、体系化してくれた本」という印象でした。そのため、すでに一次選考を突破できる力がある人=ライトノベルに必要な最低限の要素を押さえられている人は「見聞きした話ばかり」と不満に感じてしまうかも。

ただ、シナリオの「書き方」というよりは「ゲームシナリオライターの働き方」についてまとめられた本なので、特に序盤は退屈かもしれません。

 

「アプリ&ゲームプランナー必読! レベルデザイン徹底指南書」

アプリ&ゲームプランナー必読!  レベルデザイン徹底指南書

アプリ&ゲームプランナー必読! レベルデザイン徹底指南書

  • 作者:大久保 磨
  • 出版社/メーカー: 翔泳社
  • 発売日: 2016/12/15
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
評価 ★★☆☆☆
備考 ストーリー設計や設定を作るのが苦手、プロットづくりのヒントを手に入れたいという人におすすめ。

たまたま興味本位で読んでたら意外と参考になりそうかなーと勝手に思った1冊。シナリオ創作本には載っていない面白い話が、これにけっこう載っていました。

特にプロットづくりで困っている人は、興味があったら立ち読みする価値はあると思います。RPGに用意されているステータスには、どんな意味があるのか? ゲームバランスを取るためにそのステータスをどう動かすのか? モンスターはどうデザインすると楽しいゲームになるのか? など、設定を考えたりストーリーを設計したりする上で参照できる情報が入っています。

ただ、基本はゲームバランスの本なので、ご注意を。またいきなり買うには高い値段なので (¥2,500くらいします)、事前に立ち読み推奨です。

 

作品の魅力を高めるコツを知りたい

一次選考は突破できるけど、二次・三次でつまづいてしまう、という方に合いそうな本たちです。作品の魅力を高めるコツや、そのために必要な姿勢について書かれている本をピックアップしています。

 

「おもしろいゲームシナリオの作り方」 

おもしろいゲームシナリオの作り方 ―41の人気ゲームに学ぶ企画構成テクニック (GAME|DEV|LAB)

おもしろいゲームシナリオの作り方 ―41の人気ゲームに学ぶ企画構成テクニック (GAME|DEV|LAB)

  • 作者:Josiah Lebowitz,Chris Klug
  • 出版社/メーカー: オライリージャパン
  • 発売日: 2014/08/26
  • メディア: 単行本(ソフトカバー)
 
評価 ★★★★★
備考 ・実際のゲーム作品の分析を通じて、魅力的な作品を作る具体的なポイントを基礎から解説しています。創作技工の基礎を押さえ、その具体的な運用を学びたい人におすすめ。

「クロノ・トリガー」「ゼノサーガ」「ワンダと巨像」「MGS」「KH」「ディスガイア」「Fallout 3」「World of Warcraft」「どう森+」など、時代を超えて愛される41の名作を分析して、なにが魅力なのか、それがどう実現されているのかをケーススタディの形で学んでいく1冊。安心と信頼のオライリー・ジャパンの著書です。

全体的に冗長かつ抽象的な説明が多いので、理解するにはある程度の創作経験があったほうがよいと思います。具体的には、

  1. 汎用的な創作技工を学ぶ
  2. 自分でそれを意識した作品を書いてみる
  3. なぜそうした方法が効果的なのか腹落ちさせておく

ここぐらいまではやっておくと吉かなと。

既存作のケーススタディが中心ですが、ストーリーやゲーム構成を説明しつつ分析を挟んでくれるので、各ゲーム未プレイの人でも問題なく読めると思います。

また作品分析とは別に、北米市場のユーザーを対象に行ったゲームに求める要素などのアンケート調査が載っています。個人的には、これが最も面白かったです。

ただ、¥3,600と高いです。個人的にはそれだけの価値がある本だとは思います。往年のゲームファンなら、単純に読み物としても楽しめます。

 

「エンタテインメントの作り方」

エンタテインメントの作り方

エンタテインメントの作り方

  • 作者:貴志 祐介
  • 出版社/メーカー: KADOKAWA/角川学芸出版
  • 発売日: 2015/08/26
  • メディア: 単行本
 
評価 ★★★☆☆
備考 ・プロの作家がどのように作品を作っているのか知りたい人におすすめ。
・魅力的な作品を作るために必要な知識・技術・創作姿勢がどんなものか知りたい人におすすめ。

ホラー小説の大家、貴志祐介さんの創作本。筆者がいちばん最初に購入した創作論系の本です。大ファンなので、衝動買いしました。

ライトノベル創作について書かれた本ではないですが、基礎から応用への階段を上がるときに参考になりそうな話が多い印象です。特に大切にすべき創作姿勢や価値観など、精神論が興味深いです。

ハウツーについても、貴志祐介さんの実際のプロットが載っていたり、ストーリー構成やキャラクター造形、作品に厚みを出す方法など、けっこう細かい話が載っています。ただ、あくまで貴志祐介さんの書き方がどんなものかを知るための1冊なので、そのまま自身の創作スタイルに取り入れられるかは人によります。

 

「人はなぜ物語を求めるのか」

人はなぜ物語を求めるのか (ちくまプリマー新書)
 
評価 ★★★☆☆
備考 ・人はどんなストーリーを求めているのか科学的・経験則的な (根拠ある) 見地から知りたい人におすすめ。

タイトルの通り、人が物語を求める動機についてまとめた新書です。科学的・経験則的な分析を通じて解き明かしていくので、納得感があります。おとぎ話や神話など具体的な例をベースに話が進むので分かりやすい点も良いです。

また、ただの理論書ではなく、具体的なハウツーにも踏み込んでいるので、いろいろ役に立ちます。

ただ、いま流行りの (?) ストーリーテリング向けに書かれた本のため、小説の視点から読むとあまり関係ない箇所も。

 

文章力を高めたい

読みのリズムが良い文章、心に響く文章など、文章自体の魅力を磨きたい人が読むと参考になりそうな本です。

 

「ミステリーの書き方」

ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫)

ミステリーの書き方 (幻冬舎文庫)

 
評価 ★★★★☆
備考 ・単語や修辞法にどんな効果があるのか知りたい、言葉・表現に対する感性を磨きたい人におすすめ。
・プロがどうやって作品を作っているのか知りたい人におすすめ。

ミステリー小説の書き方ですが、参考になると思う1冊。FAQ形式の対談というスタイルで、編集部がミステリー作家さんたちの創作論を掘り下げています。

プロットの作り方、作家としての心構え、ミステリー系の新人賞を突破する上での要点など、ミステリー創作全般について書かれていますが、個人的には、単語・表現・修辞の使い方など文章それ自体を科学している内容が面白かったです。特に北方謙三さんの対談は、何回も読み直してしまいます。

創作勉強用云々に関係なく、単純に読み物として面白いので、よろしければぜひ。

 

「日本人のための日本語文法入門」

日本人のための日本語文法入門 (講談社現代新書)

日本人のための日本語文法入門 (講談社現代新書)

  • 作者:原沢 伊都夫
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 2012/09/14
  • メディア: 新書
 
評価 ★★★★★
備考 ・"てにをは" や格助詞の使い分け、文末の違いなどが人の理性・感性にどう響くのかが、わかりやすく説明されている。日本語文法の基礎を勉強し直したい人におすすめ。

人はなぜ格助詞「が」と「は」を使い分けるのかなど、その表現が使われる背景や理由から文法を洗い直している1冊。「この表現には、こういう効果があるのか」という発見があって、とても面白かったです。

著者曰く、学校教育で教わる形式的な日本語文法 (作中でいう学校文法) と、日本語を学ぶ外国人向けに指導する実践的な日本語文法 (同・日本語文法) は、まったく違うそうです。本書は後者の視点から文法を解説しています。少し前の本ですが、今でも通用する良書です。

 

「言葉ダイエット」

評価 ★★★☆☆
備考 ・文章がいつも冗長になってしまい、無駄を省いた読みやすい、相手に響く文章のコツが知りたい人におすすめ。

タイトルのとおり、無駄な表現をとにかく省き、わかりやすさ・読みやすさを高めるコツをまとめた1冊です。

文章力を磨くというプラスを積み上げていく本ではなく、最低限の読みやすい・伝わる文章を書けるようになる、マイナスをゼロに戻す本です。文章が冗長になったり、無駄な説明描写が増えがちだったりしてしまう人には、参考になると思います (特に前者)。校正のときに無駄省き用のチェックリストとしても使えるかも。

ただ副題のとおり、企画書やキャッチコピーの書き方、あと著名コピーライターとの対談などにも紙幅が割かれているのでご注意を(当然ですが、創作と無縁の話も多いです)

 

いま読んでる本 

 

(読み終わったら随時更新予定)