swatanabe’s diary

webライター、ラノベ書き(アマ)。だいたい創作とゲームとラノベの話です。

成長実感を与えるより先に上司がやるべきこと

どうも。新年早々ヘルニアで腰が痛い者です。激痛でベッドから出られません。ひぃ。

なんでか正月三が日は毎年、腰痛やら頭痛やら貧血やら、その年でいちばん大きな怪我や病気に見舞われます。もう恒例行事化してるので、いつも年末の体調管理は気をつけてるつもりなのですが、なぜか功を奏しません (泣)

とりあえず、これにて今年の不運を吐き出し終えたと考えて、前向きに生きていこうと思います。

 

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けっこう前に、あるIT系企業 (T社) の人事部で研修を担当してる知人 (Nさん) から、部下の成長実感に関する興味深い話を聞いたので、今日はそんな話でも。

 

部下の育成における定番手法の一つに「成長実感を与える」があると思います。目的としては、部下の成長およびモチベーション管理あたりでしょうか。自信をつけさせるとかもありそうですね。

T社は、部下の成長実感・成功体験を特に大事にしていて、有望な社員は新卒2年目くらいからチームリーダーに抜擢し、大胆に権限および責任を委譲するマネジメントを行っています。そして上司のサポートのもと、どんどん挑戦→成功させて、成長実感・成功体験を積んでもらうようにしているのだとか。なんでも創業当初からの伝統らしく、30〜40代を追い抜いて20代が子会社の役員につくなども、そこまで珍しくないそうです。

 

ただ、そんなT社は一時期、なんでか「成長してる実感がない」といった理由で退職する人が意外といたそうです。当時の人事部は一同「なんで?」と困惑してましたと、Nさんは語っていました。

 

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その原因のヒントは、出戻りした社員から教えてもらったそうです。彼女は2000年代前半にT社を辞め、ほかの会社 (2社) で6〜7年ほど働いた後、再びT社へ戻ってきました。

彼女は最初の転職のとき、その理由のひとつに「成長実感がない」がありました。ゆえに、自分が本当に市場で求められる人材なのか、他の会社でも通用するのか確かめたくなり、転職を決意したそうです。

 

そうして初めての転職活動をスタートするのですが、そこで1つ困ったことがあったといいます。

それは「自分の知識や技術が、業界で求められているのかどうか分からなかった」ことだそうです。

 

少し話を逸らしますが、就職活動や転職活動で「自分のアピールポイントがわからない」という人は、意外と多い気がします。筆者自身もかつてそういう経験がありましたし、周りから転職相談を受けたときも似たような悩みを何度か耳にしてきました。

その原因はいろいろあると思います。たとえば、

  1. 市場においてどんな知識・技術が求められているのか理解していない
  2. 自分にできることは誰でもできる=アピールに値しないと思ってしまっている
  3. 自分のやっている仕事の価値を自己認知できていない
  4. 身につけた知識や技術が特殊すぎる

定番はこんなところでしょうか。

 

そして実は、T社における「社員が成長実感を得られない」原因は、この無理解だったとNさんはいいます。

 

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つまるところ「そもそもなにをもって成長と言えるのかわかってない」状態の人は、上司が成長につながる機会を与えても、成長実感を得られない、ということですね。たとえその仕事で成功を収めたとしても。

 

たとえば、先の 2 の例。

T社にはweb制作部門があり、そこにはディレクターと呼ばれる職種の人がいます。仕事内容としては、webサイトやランディングページの制作進捗を管理したり、掲載する画像などの素材をクライアントから回収したり、ワイヤーフレーム (サイトの骨組み的なもの) を制作したり。

もちろん、どれも大切な仕事です。ですが、社員の中には、

  • 進捗管理なんて要はスケジュール管理なんだから、誰だってできる
  • 素材の回収なんて、ただ依頼メールを送るだけ

のように感じてしまう人もいるのだとか。

このように、自分の仕事の価値を正しく理解できてないと、当然ですが成長実感は得られません。

ちなみに「こうした思い込みは、成果が目に見えにくい仕事に従事する人に多い気がする」と、Nさんはおっしゃっていました。

 

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たとえば、先の 3 の例。

T社の進捗管理はスケジュール通りにいかないことのほうが多かったそうです。その原因は、営業が売上を優先して、制作側がハナから無理な納期を握ってしまうから。

そうすると、ディレクターの実質的な仕事は、スケジュールの「管理」のではなく、クライアントに頭を下げて納期を「調整」すること。言い換えれば、ひたすら謝ってるだけになります。

これが成長実感を阻害する原因でもあったと、Nさんは語っています。人事が制作陣にアンケート調査を行ったところ「営業の尻拭いばかりで、やってられない」的なコメントがけっこう出てきたそうです。まぁ頭を下げるだけの毎日から成長を実感しろといわれても、確かにきついですよね。

 

実際には、こうした「どうにもできないときに、なんとかする」力は、特にベンチャーでは何よりも必要不可欠だと思いますが、こうしたメタスキルはスキルとして自己認知されにくい気もします。評価や数値化もしにくいですし、目に見えた成果を生み出すわけでもないので。

あと「それなら営業と話して、受注時の納期調整について事前にルールを敷いておくとか、できること (成長につながる機会) はあるのでは?」と感じる方も多いと思われますが (筆者も思います)、それはまた違う話なので、今回はふれません (本記事は、その前段階の話をしてるので)

 

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というわけで、T社ではメンバーに成長実感 (の機会) を与える前に、そもそも成長とはなにかをリーダーと部下がしっかりすり合わせる面談を設けるようにしたそうです。部下にとっての成長とはなにか、具体的にどんな知識やスキルを磨いていきたいのか、などなど。

部下が「成長とはなにか?」ピンと来ていない場合でも、この面談で事前にケアできるようになります。

 

結果、部下が成長を実感できてるか否かという点に関しては、T社のマネジメントはある程度うまく回るようになったとNさんは言ってました。もっとも、他にもいろいろ課題があるので、まだまだ改善していかなければならないと苦笑いされてましたが。

 

とりあえず、そんなところです。

眠いので、寝ます。