swatanabe’s diary

ラノベ創作、ゲーム、アニメ、仕事の話など。仕事はwebメディアの仕組み作り・アライアンスなど。

内定ないと悩む新卒生へ

本ブログ、年度末になると下の記事が伸びてきます。

 

swatanabe.hatenablog.com

 

就活解禁と卒業が重なるこの時期は、きっと就活に関するいろいろな思いが渦巻くタイミングなのでしょう。

 

これまで何度か書いてきましたが、筆者は新卒採用で200社ほど受けて全滅し、内定がないまま大学を卒業しました。人生最初の職歴は、無職。同級生が入社式を迎えた4月1日は、その不甲斐なさから駅のトイレで便器に顔をつっこんで泣きました。そして周りが慌てて止めに入るくらいには、自殺を考えていました(詳細は上の記事に譲ります)

毎年この時期は、今なお内定が出ないで苦しんでいる人、もう嫌になって就活を諦めた人などが一定数いるのでしょう(いないのが一番ですが)。その気持ち、多少ですが分かります。ご本人ではないので、あくまで多少ですが。

 

ただ当然ながら、新卒採用で人生の全てが決まるわけではありません。若いころの人生設計の大部分は決まってしまうと思うので、やっぱり新卒採用で成功したほうが良いとは思いますが(なにをもって成功とするかは、ご本人の人生設計次第)

ただ、少なくとも大卒後10年くらいまでなら、多少は回り道になりますが、巻き返すことも可能なんじゃないかと思います(なにをもって巻き返しとするかは後述)

 

などと綺麗事を口で言うのは簡単なので、ちょっと自分の話でも。こんな記事で勇気を与えられるなどとは思っていませんが、少しでも前向きになれる人がいたら幸いです。

 

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まず、筆者の経歴を簡単に列挙しておきます。

  • 新卒採用で200社ほど落選。嫌になって就活を止める。
  • 最初の職歴は無職。幸いにも5日で終了。
  • 4月6日から教育系の企業で派遣社員。3ヵ月で辞める。
  • 教育系の会社へ転職(契約)。10ヵ月で辞める。
  • 人材系へ転職(契約)。2年11ヵ月で辞める。
  • 3年半ニート。
  • 医療系ベンチャーへ就職(契約→正社員)。1年3ヵ月で辞める。
  • ITベンチャーへ転職(正社員)。3年で辞める予定。
  • 21年4月から某Webメディア会社へ転職。

10年で経験社数が6社という、典型的なジョブホッパーです。辞めた理由は、職場が嫌になった(1、2社目)、作家になりたい(3社目)、体調不良(4社目)と、直近の転職以外は後ろ向きです。

ちなみに、この21年4月の転職では当初、ゲーム会社を志望していたのですが、50社ほど書類を出して全滅しました。エージェントにも20社ほど申し込みましたが、ほぼすべて「あなたに紹介できる案件はありません」と返事を頂き、登録すら出来ませんでした。

加えて、10年のうち3年半ニートやってます。とにもかくにも、それくらい汚れ切った経歴です。

 

あと「巻き返し」は、いわゆる大企業や上場企業などへの正社員入社とします。ネットを見た感じでは、就活の失敗や負け組と言う時、だいたいは内定が出なかったか、名もなき会社に入ったか、そのどちらかを指しているケースが多そうなので。

先に言い訳というか前置きをしておきますと、個人的には「上場企業」や「大企業」というラベルに、あまり意味はないと思っています。もはや今の時代、そうしたラベルが価値を持つとは思いません。

ただ、人によっては一定の安心感や社会的地位を担保するものとして映るのも事実だと思います。また名の知れた企業に在籍している人=優秀という先入観も、いまだに根強い気がします。家族を安心させるために、そうしたラベルを手に入れたいという人も少なくないでしょう。というわけで、こうしたラベルを手に入れることを、いったんここでの「巻き返し」とします。

なお大した意味はありませんが、「大企業」の定義は一応、中小企業白書に依るとします(本当に大した意味はないです)

 

というわけで、はじまりはじまり(前置きが長い)

 

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上にあるように、最初の会社は教育系の企業。社員15人くらいの名もなき小さな会社です。新卒派遣で入りました。でも、いろいろあって嫌になって、3ヵ月で辞めました。

次の会社も、教育系でした。学習塾をやってる中くらいの会社です。でも、いろいろあって嫌になって、10ヵ月で辞めました。

この2社では、「入社して、嫌になって、辞めた」としか書くことがないくらい、本当に何もしてきませんでした。仕事の実績は、文字通りゼロ。これまでの転職活動でも、この2社の職歴欄には、職種名と所属部署を書いただけです。

 

社会に出た当初は、新卒採用で「いらない子」認定されたと思っていたので、真面目に働く気はありませんでした。早い話、逆ギレですね。「あんたら俺を必要としてないんだから、別に真面目に働かなくていいよね」と、そんな感じ。

だから、会社で嫌なことや不安なことがあると、すぐに辞めました。でもお金がないと生きていけないので、とりあえず働いてはいました。典型的な腰かけ社員です。

 

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そんなこんなで入社した3社目は、某人材会社。

ここが相対的に長く続いたのは、社内の雰囲気が良かったからでした。当時の同僚たちとは、今でも連絡を取り合うくらいには関係が良好で、とても働きやすかったです。会社自体はブラックでしたが。

もっとも、だから真面目に働くようになるかというと、根っから自堕落な人間なのでそうもいきません。むしろブラゲにどっぷり浸かって、気がつけば給料を溶かして破産寸前という、どうしようもない生活に陥ります。

なぜそうなったかといいますと、居心地が良かった上、ここの仕事なら大した努力をしないでも、わりとやっていけると気づいたからです。「ああ、ここならそこまで苦労しないで、ずっと腰をかけていられる」と。当時の会社に対して失礼極まりないですが、これが当時の正直な気持ちでした。

(いちおう補足しておくと、筆者が仕事ができたとか、そういうことでは断じてありません。会社のビジネスモデルや社風ゆえです)

 

ですが、そんな自分にとって快適な会社を、唐突に辞めます。

ラノベ作家になりたくて。

 

ラノベ作家になりたいと思った理由は、今回の話に関係ないので割愛しますが、こうして3社目を辞めてニートになります。もっとも、たまに日銭を稼ぐためにフリーライターをやっていたので、丸々ニートだったわけではないのですが。

日銭稼ぎの仕事にフリーライターを選んだ理由は単純で、ラノベ作家をめざしていたからです。同じ「書きもの」だから、と安直に決めました。

ただ、もちろん名乗っただけで仕事が入ってくるような甘い世界ではありません。そこで、まずはクラウドソーシングから始めてみることにしました。

ランサーズとクラウドワークスに登録してみて、当時のサイトの使いやすさから後者を選び、25件ほど仕事しました。記事の本数でいえば、200本くらいでしょうか。ひたすら就活メディア向けの記事を書いてました。

 

会社員時代に求人広告を書くなどした経験があったので、それをアピールすると、わりとあっさり案件は獲得できました。もっとも、これは筆者の筆力が優れていたのではなく、単純にクラウドワークス全体のライターのレベルが低く、相対的に筆者の筆力が高く見えていただけです。いま当時の記事を見返すと、よくこれでお金もらってたなと、我ながら呆れるレベルです。

とにもかくにも、こうしてクラウドワークスで実績を積み重ねますが、1年弱したところで「このサービスを使ってると、ライターとして終わる」と気づき、サービスを離れます。具体的な理由は以下に書いたので、割愛します。

 

swatanabe.hatenablog.com

 

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ちょっと話を逸らします。

先ほど、筆者は社会に出た後、真面目に仕事する気はなかったと書きました。ですが、クラウドワークスで仕事を取り始めてからは、少しだけ真面目に仕事を捉えるようになりました。

心境の変化に影響を及ぼしたのは、作家の修行でした。

このころ、初めて書いた作品が新人賞の一次選考を突破しました(あえなく二次選考で落ちますが)。その経験から「目標を持ち、必要な努力を分析し、段階的に積み重ねていけば、人は変われる」というのを多少なり実感していました。

作家修行でどんな活動をしていたのかは、以下に譲ります。

 

swatanabe.hatenablog.com

 

であれば、あるいは今からちゃんとすれば、仕事の世界でも多少なりまともな人生を歩けるんじゃないかと思うようになりました。20代後半のことでした(遅)

きっと、新卒採用で「いらない子」認定されたのが、長らく無意識にコンプレックスだったのでしょう。それを払拭したいと明確に意識していたわけではありませんが、そんな感じの気持ちが知らず知らず原動力となって、仕事にも徐々に真面目に取り組むようになったのだと思います。

 

こうして3年半、ニート兼フリーライターという生活を送り、貯金が底をついて再就職します。

ニートになった経験が仕事に対する向き合い方を変えたというのも不思議な話ですが、このとき「どんなことでも、とことん打ち込めば、その経験をきっかけにリスタートが切れる可能性がある」と知ったのは、思えば大きな経験でした。

フリーライター時代は「ニートになってまで作家をめざしているアホがいる」というのが良い感じにフックになって、いろいろ仕事を紹介してもらいました。あるベンチャーの代表から聞いた「どうせ一緒に仕事をするなら、そういう面白い人のほうが良い」という言葉は、今でも印象に残っています。

そうしてもらった仕事に真面目に取り組む(=目標を持ち、必要な努力を分析し、段階的に積み重ねていく)うち、嬉しいことに途切れなく仕事を紹介いただき、フリーライターのころはクラウドワークスを使っていた時を除いて、自分から営業をかけたことはありませんでした。

 

そうしてニートを止めた後は、医療系のベンチャーに就職するも病気でドクターストップがかかり、1年ほどで退職。その後は知人の会社でリハビリしながら、少しずつ仕事に復帰していきました。

そして2020年の秋、幸運にも某社からオファーを頂きました。もともと同社のメディアに外部ライターとして協力しており、その縁で21年4月から社員として携わる運びとなりました。世間的には"東証一部上場"というラベルを持つ会社です。

繰り返しますが、個人的にはそうしたラベルに、もはや意味はないと思っています。上のほうに書いたような汚れ切った経歴の筆者がオファーをもらえたことからも、それは明白でしょう(もちろん会社にもよるとは思いますが)

換言すれば、新卒でどんな会社に入ろうと、あるいは無職だろうと、本人次第である程度のチャンスを引き寄せ、そしてそれをものにできる可能性があるのではないかと思います。

 

ちなみに、具体的な年数は歳がバレるので伏せますが(別に出してもいいんですが、なんとなく。苦笑)、筆者いま大卒後10年目くらいです。

そのうち3年半ニートやったので、社会人経験は6年半ですね。6年半で次の会社が6社目です。まさに社会的産業廃棄物。

そんな人間でも、とりあえずこんな感じで生きていけてるので、新卒採用で失敗したと悩んでいる大卒生・院卒生の皆さんには、まだまだいくらでもチャンスはあると思います。その手にしたいチャンスが、たとえ大手企業や上場企業への入社でも。少なくとも卒後10年くらいまでなら。

もちろん、ただがむしゃらに努力するのではなく、ある程度は戦略的な活動も必要だと思いますが、もう疲れたので、そのあたりの話はいつか機会があれば書きます。

 

とりあえず、そんなところです。

眠いので、寝ます。