swatanabe’s diary

ラノベ作家をめざしてた元ニートの備忘録です。基本ラノベと創作、ゲームの話しかしません。好きなようにしか書きません。

就活で自殺を志願しかけた話と、救ってくれたあるデータの話。

(書いていたら前置きが長くなってしまいました。苦笑。データに関する話だけご覧になりたい方は、目次から「データの話」を選んでください)

 

 

前置き(自殺を志願するまでの経緯)

大学の授業の準備で就活について調べ直しているのですけど、警察庁によれば、就職の失敗が原因の自殺は年間で200人近く出ているそうです。

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 (警察庁「自殺者数」より。就職失敗が理由で自殺してしまったケースを、平成23年以降のデータから集計)

 

20代だけで見ますと2017年は69人。新卒生の割合は不明ですけど、内定が出ない心痛から自殺を選んでしまう気持ちが、筆者には少しだけわかります。

 

筆者は就活を2回やりました。どちらも売り手市場でした。

でも、内定が出ませんでした。合計で200社ほど応募しましたけど、1社も内定が出ないまま諦め、そのまま大学を卒業。4月1日は当然、無職。余談ですけど、このときが人生初ニートでした。

 

新卒として最後に面接を受けたのは、大学5年の6月。ある大手人材会社の最終面接でした。実はちょうど2年後(きっかり2年後の6月)に中途採用で同社を受け内定を頂くのですけど、もちろんそんな未来は露と知らず、結果は落選。これで持ち駒がなくなり、気持ちが完全に切れました。

それ以降も説明会や面接には予約していたのですけど、当時の採用担当者の皆さんには本当に申し訳ないことに、9割をドタキャン。このころは頭で「就活しなきゃ」と理解していても、心がそれを拒否していた時期でした。説明会に応募して、電車に乗って、会場の目の前まで行って、そこでなぜか引き返す・・・そんなことを何度も繰り返していました。いったいなぜそこまで行って、と思われるかもしれませんけど、筆者自身にも理由がわかりません。ただ、どうしても会場に入れず、そのままUターンする日々を送っていました。

 

その後、筆者は突然、放送作家の養成所へ通い出します。やりたくもないことを仕事にするくらいなら、いま純粋に好きなものを仕事にする道を選ぼうとか思ったのでしょう(当時ラジオが大好きでした)。自分を否定した「就職活動」という文化を否定することで心の平穏を保ちたかったのだろうなとも思います。

そうして応募して、試験を受けて、面接を受けて、運良く合格。授業料がないので慌ててバイトを探し、9月から通い出しました。

養成所には半年ほど通いますが、そのあいだは不思議と進路の不安を感じませんでした。こちらの養成所は卒業後の進路を確約してくれないので、放送作家になれると決まったわけではないのですけど。いまにして思えば「なれるかもしれない」という淡い期待でいいから、縋れるものが欲しかったのだと思います。精神安定剤ですね。

 

そして半年後、養成所を卒業。

そのまま放送作家になったかといえば、もちろんなっていません。あるテレビ関連の会社でバイトを始めるのですけど、3日で退職。このとき初めて、そもそもなりたいとも思っていなかったのだと気づきました。

で。無職がスタートします。

 

     *

 

時間を最後の落選直後に戻して、少し五月雨式に思い出話をば・・・。

このころ「なぜ?」「なんでそうなの?」と尋ねられるだけで、拒否反応のようなものが出るようになりました。ゼミの発表中に質問を受けると、びくっとしたり、肩が震えたり、軽く取り乱したり。今までそんなことなかったのでびっくりしました。

当時は原因がわかりませんでしたが、いま振り返ると面接で落ち続けた影響かなと思うことがあります。面接でも似たような心身の反応が何度かあったので。なにか尋ねられるたびに、しでかした悪いことがバレるんじゃないかとビクビクする感じです。もっとも、面接では常に嘘をついていたので、自業自得なのですけど。

 

やりたいことは、なにもありませんでした。できることもありませんでした。だから、面接では嘘をつくしかありませんでした。やりたくもないことをやりたいと。よって、当然ながらビクビクします。この嘘、ばれないよな? ばれないよな? と。

ある時、大学の先輩に「先輩ができることって、なんですか?」と聞いたことがあります。自己分析でいくら探しても、自分のできること(強みというやつです)が見つからなかったので。

先輩は「バイトで磨いたコミュニケーション能力」の話とか「部活で磨いたPDCAサイクルの回し方」とかいろんな話をしてくれました。

でも、そのとき筆者が思ったのは「それならほかにもっとすごい人、いるんじゃないですか?」。

今から思うと、この感想を抱いている時点で、自己分析のやり方が間違っていることに気づくべきでした。筆者は「強み」を「自分しか持っていないオンリーワンなもの」と無意識のうちに考えてしまっていました。

ですが数年後、就活関係の仕事に携わったとき驚いたのが、こうした勘違いをしている就活生が意外と多いということ。それまでは正直、自分くらいだと思っていたのですけど。周りはみんな内定が出ていたので。

 

そう。周りはみんな内定が出ていました。

だから、次第に自分が異常なんだと思うようになり、それを最も痛感したのは10月1日でした。

10月1日。

そう。内定式です。

 

テレビをつけると、内定式のニュースが流れてきました。みずほ銀行か、あるいはイトーヨーカ堂だったでしょうか。1,000人近い新卒生が整然と並んで社長の話を聞いている様子を、家のテレビで見ていました。

ものすごく虚しい時間でした。人生で最も虚しかったと言っていいくらい。

自分がダメ大学生の烙印を押された気がしました。世の中の大学生は今頃みんな内定式に出ている・・・それなのに自分は家でテレビを見て・・・そう思うと齢24(一浪一流です)にして軽く泣きそうになりました。

 

そしてこのとき、どこの会社の内定式にも出られなかった自分は、社会に必要とされていないんだなと感じました。

だからか、危機感や焦燥感は湧きませんでした。湧き上がるのは、ただひたすら「自分は社会に必要とされていない」という虚しさ、そして「だったらもういいじゃん」という諦めだけ。結果、心にわずかばかり残っていた「いつかは就活、再開しなきゃ」という小さな焦りも吹き飛びました。

そもそも必要とされていないのだから、内定なんか出るわけがない。

なら、やる必要なんかないじゃないか、と。

養成所時代、進路の不安を感じなかったのは、これも一因だったのかもしれません。

 

     *

 

時間を養成所修了後に戻します。

そんな筆者の心に、再び危機感が芽生えます。

日付は3月20日。

卒業式の翌日です(ちなみに式には出ていません)

 

大学を卒業して学生でなくなったのを自覚すると、ふと「自分は今、無職なんだ」という事実を痛感させられました。それでようやく重い腰が上がり、9ヵ月ぶりに就活を再開することになります。

ですが、もう応募できる求人がありませんでした。

リクナビ・マイナビを覗いても、募集している企業は文字通りゼロ。どこも説明会などやっていません。応募できるのは新卒派遣会社の登録会だけ。正社員採用の道はなくなっていました(ナビ上では)

 

その事実に、いよいよ焦りが募り、この登録会に片っ端から応募。とにかく案件を探してもらいます。

でも、ここまで内定が出なかった学生に対する期待値は企業側も低かったのでしょう。書類でほぼ全滅。最初に設定された面接は奇しくも4月1日。

卒後の無職が確定した瞬間でした。

 

     *

 

4月1日。

親には「入社式だから夜遅くなる」と嘘をついて家を出ました。

 

筆者は親に内定が出ていないことを言っていませんでした(嘘の内定先を伝えていました)。でも、たぶん気づいていたと思います。入社前には研修とかあるものですし、それっぽい資料とか届くものでしょうし。

ただ、なにもいわなかったのは、自分の息子が無職であることを信じたくなかったのか、あるいは気を遣ってくれていたのか・・・どちらにしても申し訳ない次第です。

 

4月1日。

世間は入社式です。

筆者は11時の面接を終えると、その後はカフェを転々としました。浜松町駅→東京駅→代々木駅と乗り継ぎ、それぞれの駅のエクセルシオールやタリーズを渡り歩き、ひたすら本を読んでいました。どこの店でもアイスコーヒー1杯で2〜3時間ねばるという、最悪な客でした。でも、罪悪感とか湧かないくらい、もういろいろ麻痺していました。

その後、19時くらいに家から3つ先の駅のスタバに入り、21時過ぎくらいまで時間を潰します。

 

21時。

今から家まで歩いて帰れば、ちょうど良い時間に着くだろうと思い、スタバを出て3駅分の距離を歩くことにしました。

 

そして、1駅ほど歩きました。

 

雨が降ってきました。

 

折りたたみ傘は持っていたのですけど、それでも強い風に煽られた横殴りの豪雨で、あっという間にずぶ濡れになりました。

さすがにこのまま歩いて帰るのは無理だ。そう思い、電車で帰ろうと駅に入りました。

そして、とりあえず体を拭くためにトイレに入りました。

 

 

気づいたら、泣いてました。

 

 

便座にすがりついて、泣いてました。

 

 

自分でも驚くほど、あまりにも突然のことでした。文字どおり泣き崩れるというんでしょうか。いきなり膝に力が入らなくなり、そのまま便座を抱くように便器に顔つっこんで泣いてました。

親に入社式に行くと嘘をついて、みんなが入社式の頃、ひたすら時間を潰すためにカフェを転々とする虚しい努力に精を出し、帰り道で雨に降られてずぶ濡れでトイレに駆けこむ・・・。そんな惨めさに、心がついに耐え切れなかったのでしょう。

 

     *

 

このときに怖いなと思ったことが二つあります。

一つは、自分の心にそこまで大量の、あるいは根深い「つらい」という感情が潜んでいたのに、それにまったく気づいていなかったこと。そしてもう一つは、ひとたびそれが爆発すると、もう理性ではどうにもできないということ。

 

唐突に思考と筋肉が止まった衝撃は、いまでも鮮明に覚えています。声を抑えようとしても抑えられない、体はびっくりするくらい痙攣する、なんの前触れもなく胃液が突然こみ上げてくる、気づいたときには嘔吐している・・・自分の心も体も、まるで言うことを聞かなくなりました。

人間の心身は、追い詰められると予想だにしなかったことが次々と起こるものなのだなと身に沁みました。それにしても、まさか便器に顔つっこんで泣く日が来るとは思いもしませんでしたけど。

 

     *

 

次の日。

筆者は近しい友人や先輩に一通のメールを送ります。

「千葉県の成田市に自殺志願者の面倒を見ているNPOやってるお坊さんいるっていうから会ってくる」

当時、親が取っていた東京新聞か朝日新聞でたまたま特集されていたNPO法人の連絡先を控えて家を出ました。

こちら(↓)のNPO法人です。

news.livedoor.com

もっとも、結局は成田市まで行きませんでした。その前にみんなから「ちょっと待て」「話せばわかる」「早まるな」と、まるで筆者が今から人を殺そうとしているみたいな返信がもの凄い勢いで相次ぎ、そのうちの一人、大学の先輩に会いに行きました。なにがしたかったのかわかりませんけど、おそらく誰かに構ってほしかったんだろうなと。

 

その後、本当に運が良かったことに、無職は5日で終わりを告げます。1日に面接を受けた会社から人生初の内定をいただきました。

そして4月6日に入社。ひとまず自殺せずには済みました。

 

・・・というわけで、就職に失敗して自殺を選んでしまう学生がいても、個人的には特に驚きがありません。筆者自身、就職に失敗する苦しみを味わい、実際に自殺未遂の一歩手前くらいまでは行ったので・・・。

 

本題(データの話)

前置きに5,000文字とか我ながらアホかと思いますけど、書いていたら止まらなくなってしまったのでご容赦ください(備忘録だし。苦笑)

 

肝心のデータの話をします。

実は4月1日の面接を受ける少し前、あるデータを見つけました。リクルートワークス研究所(現:就職みらい研究所)が毎年公開している「就職白書」です。

こちらでは「企業が採用基準として重視しているポイント」についてアンケート調査が行われています。

 

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就職みらい研究所「就職白書2018」より作成)

 

右のグラフが「真ん中の項目を採用基準として重視する企業の割合」、左のグラフが「真ん中の項目を面接などでアピールした学生の割合」です。

ご覧いただくと、企業の重視する項目を新卒生がまったくアピールできていない現状が浮き彫りにされています。

 

これを手に入れた筆者は、とにかく人柄、企業への熱意、今後の可能性がなにを意味するのかを調べました(それくらいの気力はあったのだなと今から思うと不思議)。そして、この3点を意識して選考に臨んだ結果、1社目で内定をいただけました。

もちろんいきなり成功したのは偶然だと思います。ですが、その後に3度、転職活動をしているのですが、いずれも同じようなスタンスで取り組み、20日くらいで内定を頂けるようになりました。

結果、それまでトラウマですらあった就活が、いまでは怖くなくなりました。

 

リクルートやディスコ、帝国データバンクやマクロミル、厚生労働省や総務省や内閣府などの組織は、就活に関する貴重なデータをたくさん公開してくれています。ぜんぶ無料で見られます(中には会員登録が必要なデータもありますけど)

 

  • 学生の志望業界
  • 学生の志望先企業規模
  • 採用企業の就活生に対する評価
  • 職種別の平均勤続年数
  • 企業規模別・業界別の離職率
  • お金のために働く社会人の割合
  • 長寿企業や倒産状況
  • 社会人の仕事やプライベートでの悩み
  • 新社会人が入社後に感じたギャップ

 

就活に取り組む上で本当に参考になります。

志望業界や志望先企業規模は、競争率の高い業界の分析に。

採用企業の就活生評価は、企業が求めていることを知る上で。

平均勤続年数や離職率は、ブラックな可能性の高い職種の分析に。

仕事やプライベートでの悩み、ギャップは、企業分析予め調べておくべきポイントを、それぞれ教えてくれます。

ここでは一つしか紹介できませんが、授業で使うスライドにはすべて書いてあるので、機会があればそちらを公開します。

 

(追記)

2020卒の就活データをいろいろまとめました。

swatanabe.hatenablog.com

     *

 

就活のやり方に正解はありません。誰かの成功体験はその人にとっての正解であって、誰に対しても等しく正解ではありません。あくまでも個別ケースです。参照しても成功率が上がるとは限りません。

 

ですが、データは客観的です。

そのため、データを参照しながら就活すれば、成功率は必ず上がります。

だからこそ就活生には、就活に関するデータについて、積極的に調べることをお勧めしたいです。精神安定剤にもなりますし。

 

とりあえず、そんなところです。

眠いので、寝ます。