Twitterを拝見していて、そういえば自分はどうやってるのかなと思ったので、ざっと列挙してみます。思い出したら書き足すかもしれません。
- 1. 作品テーマをそのまま書いてみる
- 2. よくあるフレーズを援用してみる
- 3. ギャップを感じる単語を組み合わせてみる
- 4. "うまいこと言った感" を匂わせてみる
- 5. ジャンルが一発で分かる関連語を使ってみる
- 6. 中2チックな響きを持つ単語・フレーズを使ってみる
- 7. 既存の有名作品の型を借りてみる
- 8. 作品を象徴する名詞オンリーでつけてみる
- 9. 漢字を工夫してみる
- 10. 末尾を工夫してみる
- (補足)ぶっちゃけ好きにつけてます
1. 作品テーマをそのまま書いてみる
テーマが出落ちな作品のときに、うまくハマることが多いです。
相方僧侶の動物愛護精神が強すぎてモンスターが倒せない
落としたzip開けたらVtuberが出てきた
ポイントは「ぜんぶ書くこと」こと。「倒せないからどうするの?」「Vtuberが出てきたからなんなの?」という "落ち" まで書きます。思わせぶりなところで止めても興味は喚起できないので (だから、上の例は良くない)
2. よくあるフレーズを援用してみる
キャッチなタイトルを簡単に作れる方法です。
当方勇者それ以外募集(当方ボーカルそれ以外募集)
ただ、言ってしまえばパクリなので、アイデアを捻り出す地力は磨かれません。頼り過ぎには注意が必要です。また、受け手によってはタイトルを見ただけで嫌悪感が喚起されてしまう恐れがあるので、気をつけましょう (パロディ的な手法は好き嫌いが分かれやすいので)
そういえば、今の時代はバンド組むとき、メンバーどうやって募集するんですかね。
3. ギャップを感じる単語を組み合わせてみる
ギャップはキャラクターやストーリーにおいて受け手の興味を引く最重要手段ですが、それはタイトルでも同様です。
自分の作品で使った例だと、こちら。
高卒参謀長と白鯨殺しの少女
世間的な参謀長は「エリート中のエリートがなる」イメージと想像され、高卒と結びつきにくいと思われます。ここにギャップが生まれます。「高卒disってんのか」と言われてしまいそうですが。
4. "うまいこと言った感" を匂わせてみる
筆者が直近に書いた作品のタイトルは、
light novel ,hard life
でした。light (軽い) novel を書くのって、めっちゃしんどい (hard) んだよというテーマの作品です。2人の高校生が新人賞の受賞をめざして、考え、悩み、喧嘩し、挫け、立ち上がる、大筋そんな感じ。というわけで、このタイトルにしました。
こういう「なんかうまいこと言ってる感」のある言い回しは、実際うまくなくても、また内容が想像できなくても、わりと人の気を引きやすいので愛用してます。個人的にいちばん得意かつ好きなパターンです。
まぁ、上のタイトルがうまいこと言ってるのかは、自分でも甚だ疑問ですが (苦笑)
5. ジャンルが一発で分かる関連語を使ってみる
ソードアート・オンライン
ブームに合わせて創作する人は、とりあえずここという感じではないかと。タイトルで「ああ。いま流行中のあのジャンルの作品か」と一発で分かってもらえるかどうかは大事ですね。
代表的なところでは「●●●・オンライン」でしょうか。一時期、VRMMOがネット投稿サイトで大流行した頃、けっこうな数この手のタイトルを目にした記憶があります。観測範囲が針の穴ほど狭いので、実際はそうでもないかもしれませんが。
なお当然ですが、火付け役を想起させるワードを使わなければいけません。VRMMOの場合、火付け役は「ソードアート・オンライン」なので「オンライン」ですね。
6. 中2チックな響きを持つ単語・フレーズを使ってみる
ラノベに限らず、ゲームでもアニメでも定番ですね。タイトルからどんな作品かは想像しにくいけど、その響きが格好良くて興味を惹かれるというパターンです。
いま本棚を見てパッとそれらしいタイトルであったのは、
白銀のソードブレイカー
電撃文庫より刊行された松山剛さんの作品ですね。ばーちゃん大好き。
このパターンのタイトルは、世の中に宝庫の如くあふれているので、参考になる資料が多くて助かります。言い換えれば、勉強素材がたくさんあるので、最も手軽に外れのないタイトルをつけやすい方法じゃないかと思います。
余談ですが、このパターンのタイトル作品は、本屋を散策しているときに自然と手が伸びます。最近それでアサシンズプライド買いました (今更)
ただ手軽な方法とはいっても、単語を組み合わせたときの響きが耳に良くないと受け手の好奇心を刺激できないので、感性を磨く手間は必要ですね。
7. 既存の有名作品の型を借りてみる
一時期、ひらがな4文字の作品のタイトルをやたら見た記憶があります。
のうりん
けいおん!
らき☆すた
いぬかみっ!
ばくおん!!
さばげぶっ!
ニセコイ:
ゆるゆり
みなみけ
とらドラ!
ぼくらの
パッと思いついたの書き出してみましたが、探せばいくらでもありそうですね。
こうした定番の型は、それだけで興味を惹ける可能性があるので、一つ有効な手段ですね。特にブームの頃なら、その効果はより大きいでしょう。最初に紹介した「作品テーマをそのまま書く」というのも、言ってしまえば、この一種ですね。
ただ、ここも人によって好き嫌いが明確に分かれる印象があります。
8. 作品を象徴する名詞オンリーでつけてみる
個人的に好きなパターンのタイトルです。ラノベではないですが、
ハーモニー
こういう、たった一言で作品のすべてを象徴する的なタイトルは憧れます。端的だからこそ人を惹きつける力がありますよね。シンプル・イズ・ベスト。
ラノベでパッと思い出すのは、
ザ・サード
でしょうか。まさにタイトルに一目惚れして買った作品でした。ほのちゃん大好き (笑)
ただ、このタイトルはセンスが問われたり、また作品のテーマ自体に依存したりするので個人的に使いにくいです。こういうセンス皆無なので。
9. 漢字を工夫してみる
「箱」と書かずに「匣」と書いてみたり、
魔眼の匣の殺人
「時」と書かずに「刻」と書いてみたり、
修羅の刻
漢字を工夫してみるのも一つだと思います。中2チックな単語・フレーズと同様の効果を得られます。ただし、置換しても違和感がないというのが大前提ですね。
10. 末尾を工夫してみる
新世界より
名詞で終わったり、動詞で終わったりするパターンが多い小説のタイトルにおいて、それ以外の終わり方はそれだけで新鮮で目を引きやすいと感じます。貴志祐介さんの「新世界より」は、まさにそれが理由で手に取り、裏表紙のあらすじを読んで衝動買いしました。
(補足)ぶっちゃけ好きにつけてます
ここまでうだうだ書いてきましたが、ぶっちゃけどれも閃きのきっかけとして使うだけで、最終的には自分がつけたいようにつけます。それがいちばん楽しい (笑)
とりあえず、そんなところです。
眠いので、寝ます。